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ざまぁってうまくやらないと主人公にヘイトがたまる「元令嬢様の華麗なる戦闘記 (カドカワBOOKS) 夢猫」

あらすじ

異世界から来た“聖女様”の企みにより、国を追放された公爵令嬢シルティーナ。
身一つで逃げ出した彼女は隣国のギルドに入り、冒険者として生きていく選択をした。

それから二年。
努力を重ね、二つ名を持つほどの有名な冒険者となった彼女のもとに、ある依頼が舞い込む。
それは、荒廃した祖国を救って欲しいという国王からの依頼で…?

捨てられた“悪役令嬢”の華麗な大逆転劇!?
気高く勇ましい元令嬢様の祖国奪還の旅が、いま始まる―!

ざまぁってうまくやらないと主人公にヘイトがたまる

転生してきた乙女ゲーヒロインによって排除された悪役令嬢である主人公。他国のギルドで力をつけた彼女の元へ舞い込んできたのは、自分を捨てた国からの依頼。しかも内容は救世の旅路へと向かう聖女(乙女ゲーヒロイン)の護衛をしてほしいというもので、という物語。
うーん、私にはとにかく合わなかった。

この物語で敵といえる存在は、基本的に乙女ゲーヒロインであるところの「主人公ちゃん」であるアカリだ。アカリの認識では彼女は主人公であり、この世界はゲーム。この世界の人間はことごとく彼女に惚れるし好感度が上がっていく。
そしてもうひとり、アカリを現在大好きな第一王子も敵と言えば敵。アカリへきついあたりをする主人公らへ態度が悪い。

この敵である二人がひたすらアホなので、うーん……アホだね……以外の感想が出てこない。
敵がアホだと、それを倒したところで別に主人公すげーと思わないんだよな。あからさまに即バレしそうな策をしかけてきた敵、それに乗っからない主人公!というのを読んでも、あーアホだね、主人公のみかたたちもこのレベルに引っかかったらただのアホだったもんね、ひっかからなくてよかったね、と思う程度。

 この世界は間違っている。だから自分が正すのだ。
 夕食の時にこっそりくすねてきたナイフを持ちアカリは笑った。
  (中略)
 振り上げた手をそのまま自分の腕めがけて振り下ろす。鋭い痛みに涙が滲んだ。
「キャーーー!!」
 声の限りに叫ぶ。
 自分で切りつけた腕が痛い。
  (中略)
「助けて!! シルティーナさんに殺されるっ!!」
  (中略)
「シルティーナさんが、い、いきなり、斬りつけてきてっ!! 『聖女様は旅の途中に不慮の事故で亡くなったことにする』って!! わ、私は邪魔だって……」

こんなんに騙されるアホがいるか。いる世界か……しょうがないか……。
これに王子が騙されて主人公の味方たちは騙されないんだけど、とはいえこの程度のアホすぎる演技に騙される王子の株が下がるだけで、騙されなかった仲間の株は特段上がらなかった。上がるかよ。

こんなしょうもない策がいくつか繰り返されたり、主人公が追放された理由がこの程度の策の繰り返しだと明かされたり、いや……これで他のキャラの株上がるの無理だろ……。

そして、当然ながらざまぁ展開は盛りだくさん。
ひどい女キャラによって追放された主人公のシルティーナが「私を捨てておいてそんなことを言うのか」「私にあれだけのことをしておいて」などと言い、主人公の味方たちはヒロインちゃんであるアカリに対して「俺達はお前を好きにならない」「俺達はシルティーナと一緒にいるだけ」と言い放つ。
でもいくらそんな展開を重ねられても、相手がアホ過ぎるので、読んでいるこちらがわとしては、その程度当然だろ、むしろこの程度の連中に陥れられた主人公がアホじゃねえのと思う。
終盤には『実は主人公は陥れられていることがわかっていました!』『仲間たちはその未来が来てもいいように事前に動いていました!』と来るんだけど、なんかもうそこまで来るとはいはいチート乙と思ってしまった。
敵が強くないと主人公が格好いいと思わないし、なんならヘイトすらたまる。弱い敵相手に意気がって強い言葉を使いまくっているだけにすら思える。アホだし。敵アホだし。ついでに主人公はひたすら上から目線だし。

ヒロインちゃんであるアカリの能力も、全くわからないんだよな。
学園に転校してきてあっという間に男子生徒たちを掌握、女子生徒たちもニコポ陥落させ、男子生徒たちはこぞって彼女を夜会へ連れ出し、シルティーナだけがニコポ食らっても平気で生徒会を一人動かし続ける(そもそもそんなに学校内のことをやっている生徒会って何? 政治なの?)
しかしシルティーナが国を離れて少ししたら少なくともシルティーナの弟は現状がおかしかったことに気づく、だか王子は気づかない。
関わった人間皆が皆おかしくなるのかと思いきや、間違いなくヒロインちゃんが顔を合わせただろう夜会にいただろう貴族たちはおかしくならず、国がおかしくなったことを憂いて領地へ引きこもる(このあたりも意味わからん、この国さっさと崩壊したほうがいい)。
主人公シルティーナが国に戻ってきた後顔を合わせた相手であるシルティーナの味方たちには似コポが効かない。
なんだこの能力。よくわからん。

主人公の所属ギルドの人たちも、ひたすら延々と意味深会話を繰り返すか、現状の説明をセリフで全部やるための装置だなーと思えて好感度がひたすら下がる。出てくるだけで停滞ターンだなと思う。

最後まで読めば変わるかなと思ったけど、全く面白くなかった。