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身近なもののアレンジがひたすら美味しそう「いせたべ~日本大好き異世界王女、求婚からの食べ歩き~ (カドカワBOOKS) 川岸 殴魚」

あらすじ

ちょっとB級グルメにうるさいだけの普通の学生な俺の前に、突然異世界の王女様が現れた!!
間違った知識で、でも日本をこよなく愛する彼女に引っ張られ、なりゆきで日本観光の案内をすることになり―!?

からあげクン、美味しいのう!ドラゴンの肩肉よりもさらにジューシーじゃ」
「何とからあげクンを比べているんだよ!」

―“とんこつラーメン”“回転寿司”“カップ焼きそば”などの街角グルメの数々を、異世界王女と食べ歩く!

身近な食べ物が超美味しそう

この本のおもしろポイントは、出てくる食べ物がことごとく身近な食べ物かつ、美味しそうなアレンジをしているところ。

例えばみんな大好きカップ焼きそばU.F.O.。
主人公はこれの麺の下に千切りにしたキャベツを敷くのだ。三分でいい感じに火の通ったキャベツと麺。絶対そんなん美味しいじゃん。

他にもからあげクンの美味しい食べ方や、炙りBIGカツなど、どこでも手に入るあんなものやこんなものが美味しく食べられるアレンジが紹介されている。
正直身近な食べ物アレンジ本としてもかなり優秀なんじゃないのかな、これ。

そして異世界から来た王女様とその侍女がひたすら美味しい美味しいと言葉を尽くして美味しさを語ってくれるので、このぐらいなら今日のおやつにやってみようかなと思ってしまう。ずるい。美味しい。

身近なご飯に感動してくれる王女と身近な食べ物を美味しく食べる

この小説自体は、他の国の人が日本の○○に感動!的なテレビ番組が確か昔あった気がするけれど、それとある意味とても近い、異世界の人が日本のご飯に感動!系の物語。
前に読んだ「姫さま、世界滅ぶからごはん食べ行きますよ!」と方向性はかなり近く、美味しいごはんを異世界のかわいい女の子と食べて、彼女は日本食が好きだから何を食べても感動してくれて~というパターンのカクヨム連載小話なので、気を抜いてだらだら読むにはちょうど良いかも。

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逆によくあるパターン過ぎて若干食傷気味なところはある。
似たようなコンセプトなんてテレビでも見るからね。すげー!おいしー!うちの世界の(ファンタジーなまずい飯)とは違うぜ!というのの繰り返しなので、実在する外国と比べるのはアカンという倫理なのかなという無駄な邪推をしてしまう。どちらかをageるということはどちらかをsageるということなので仕方ないっちゃ仕方ない。

なんで主人公が異世界でこんなに有名なのか最後までわからない

ヒロインは、よくわからない理由で主人公に求婚をしてくる。

よくわからないというか、主人公の家は異世界でなんらかの理由で有名なため、なぜか主人公も有名なのだそうだ。
現在彼女は叔父と政権争いをしている。なのでできるだけ民衆の心を掴みたい。そのため有名人で人気者の主人公と結婚すれば彼女も支持率が上がり政権争いに一歩前へ出られるのではないか、という理由。
なお、主人公がなぜ異世界で人気であり、なぜ異世界で有名なのかについては最後まで説明されない。
最後まで説明されない。

いやそこ大事じゃない!?
なんとなくだけど異世界を映すテレビのようななにかで主人公宅が主に映ってて、テレビでヒーローが人気なように主人公が人気なのかもしれないと思ったけれども、支持率アップはあるかなあ……。

王女が主人公を徐々に好きになってくのはわかる。美味しいものを食べさせてくれるだけじゃなく、親身になってくれているし他人のことを思いやれる優しい人間だから好きになってもしょうがない。 だけど、そこまで王女自体がキャラとして面白いわけではないのでどうにも……うーん……。

何を食べても「美味しい!」「すごい!」「うちの国の食べ物なんてコレと比べて(以下sage文章)」してくれる都合の良い女の子というのが許容できなかったので、身近な食べ物小説としては面白かったけどキャラクターを楽しむという意味では楽しめなかった。