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年下わんこに徹底的にしっぽを振られて迫られる「空と鏡界の守護者 (ビーズログ文庫)」小椋 春歌

あらすじ

天才で真面目。だからこそ、年下男子のあふれる想いは一直線――!!
選ばれし劣等生の恋と受難の日々、スタート!

術を掛け合わせる【連祷】で倍の力を生み出し、魔物を倒す精霊術士。
誰とも連祷ができない落ちこぼれのエリルは、ある事件がきっかけで二学年下の『天才』少年リトと、生まれて初めての連祷に成功! だが、初体験の衝撃に気絶してしまう。
気付けばエリルは、彼に思いっきりキスをされていた――。
「先輩は、俺の憧れなんです」って、なんで優等生の彼が私に……!?

一直線年下男子×魔法はダメダメだけど頑張る女子

年下わんこ系少年と、年上で魔法がだめだが彼とのみ連携魔法が使えるヒロインの物語。
かわいかったー!

見知らぬ上級生に難癖つけられていた年下天才男子を見つけて止めに入った主人公。そして彼を助ける流れで連祷を行ったところ、初成功の連祷はあまりに力が強すぎて学園を守る結界的なものもぶっ壊してしまった。
状況を教師たちに説明したものの、なぜかその時授業を休んでいた上級生というものがおらず、上級生からの難癖を止めたということ自体が嘘ではないかと疑われる。
そのため、主人公と年下天才男子で元凶たる上級生を探そうとするのだが、できればいきなりキスしてきたような相手と一緒はちょっと御免被りたい!というお話。

冒頭突然キスは暴力じゃねえか(元ネタ:プリンスオブレジェンド)と思ったものの、そこから先、ずっと先輩!先輩!と好感度をだだもれ状態で伝えてくる少年がひたすら可愛かった。ただ、それがちゃんと主人公に通じてないのがお約束とはいえ可哀想かつ頑張ろう!周囲の人にはダダ漏れなのに通じてほしい本人にだけ……というのはありがちだけどかわいいよね。
暴走が高じてノートに延々とヒロインの名前を書き連ねたりしている年下男子、とてもわかりやすく惚れまくっているし、その状況で自分の感情に無自覚だったっていうのが面白すぎる。というか、恋の気づきが面白すぎた。

「確かにお前からはっきり聞いたことはなかったが……。リトよ、エリル先輩の名前のあとに『好きだ』ってつけてみろ。しっくりくるぞ」
「好き……?」
 リトは言われるままに繰り返す。
(先輩の名前のあとに、好き)
「エリル先輩、好き……」
 吐き出す言葉と一緒に、胸のもやもやがするりと外に出ていく気がした。
 みるみるうちに心が晴れていき、リトはゆっくりと目を瞠る。
「エリル先輩が、好き……」
 なんだろう。
 
「エリル先輩が好き――――――――!?」
 
 心の賭けた部分んい、ぴったりの何かがカチリとはまった気がした。

鈍いのか鈍くないのかわかんない! わかんないけどただかわいい。 少女小説であんまり年下ヒーローって見ないこともあって新鮮さがあって可愛かった。

ヒロインのほうも、努力系女子ですっごく好感が持てる。
連携魔法である連祷を他の人たちと使えない、だったら使える相手を探して駆け回ろうとするその精神。頑張るメンタル。めっちゃ強い。

終盤で、ただの一目惚れ暴走男子と思われていた年下男子のほうもちゃんと理由があり主人公を好きになったのだとわかるシーンがとても好き。誰だって自分より頑張っている人はきらきらして見えるよね。
下手なただの一目惚れよりも、こういう理由があってこう惚れて、そして目で追っていったらどんどん好きになりました、という流れが好きだからツボった。良い二人だった。

年下わんこのギャップが足りない

気になったのは、年下わんこの後輩が、周囲には冷静切れ者っぽい印象を持たれていると描かれていた箇所。いやいやいや絶対そんなことないじゃん。少なくとも読み手側としてはそんなシーンは一切記憶になかった。

そういう箇所ももうちょっと見たかったなあと思った。