新たなる『異世界拷問姫』の登場「異世界拷問姫 7(MF文庫J)」綾里 けいし

あらすじ

終焉を超えたはずの世界に、何の前触れもなく異世界からの“転生者”にして“異世界拷問姫”を名乗る、禁断の存在、アリス・キャロルが現れる。彼女は“お父様”のルイスと共にエリザベートに苛烈な選択を突きつける――
「会わせてあげる、エリザベート!この私が会わせてあげるの大事な人に!」
綾里けいし×鵜飼沙樹で贈る至高のダークファンタジー第七弾。
誰かの物語が終わったところで続くものはある。かくして、新たな舞台の幕は上がる――演者達が、望むか否かに拘わらず。

新たなる『異世界拷問姫

陰鬱さとラブコメの混じり合うシリーズ第7巻。
おそらくここからまた新章。だいたい3巻区切りでどんどん新しい章が始まるという認識で良いのかな?

異世界拷問姫』……!
タイトルを使った旨さに脱帽。正直前の巻のラストでなにか続くぞーと見たときに蛇足か? と思っていたのだけれどもそんなことまったくなかった。

今までの物語は、愚鈍な従者たるセナ・カイトの物語だった。カイトからすればこの物語の世界は正しく異世界異世界にいる『拷問姫』だから異世界拷問姫というタイトル。
今巻からは『拷問姫』たるエリザベートの視点で物語は進む。そして彼女の前に現れるのは、彼女にとって異世界たる今僕らがいるこの世界の人間の拷問姫、故に『異世界拷問姫』。

いやこのタイトルの使い方うますぎるでしょ!? 最高かよ。脱帽。

物語自体は序章というか、いつもと同じくこういった世界が始まりますよという空気。
でも今までは新規登場キャラでも好きだなーと思えたけれど、ルイスとアリスはそこまで刺さらなかったかな。

でも、それぞれにとってのヒーロー、憧れの人の構図はすごく読んでて良かった。
セナ・カイトが憧れの人となった王は、果たしてこれから出番はあるのだろうか。ルイスにとってのアリスは間違いなく憧れていて求めていたヒーローだろう。彼らの今後の活躍は期待。

今回、カイトとヒナが封印されてしまったがためにラブコメ成分は減るかと思いきやそれは全くの杞憂だった。
今巻からのラブコメ担当はジャンヌとイザベラ。……まさかのすぎた。初恋の相手とうまく行っているようで何よりです。……うまく行ってる? あんまり行ってないかな。よりにもよってエリザベートノロケというか相談に来ちゃうジャンヌ、よっぽど友達も知り合いもいないのだなと笑わされた。
お姫様抱っこキャッチされたいがためにわざわざジャンプするジャンヌの可愛さが天元突破。付き合っていない百合っぷるは頑張ってほしい。いやー本当に、お姫様抱っこキャッチされたいがためだけに飛ぶジャンヌがあまりにかわいくて……。