日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

ボーパルバニー ガガガ文庫 江波光則

ある日、仲間の一人が路地裏で首を切られて死んだ。心当たりは、もちろんあった。そして、街には不思議な噂が流れ始める。―バニーガールが殺しに来る、と。俺たちは、決して犯してはいけない罪を犯した。その贖罪にはもう遅く、しかし罪を受け入れるにはまだ早い。俺たちは、この理不尽な死神から、逃げたり立ち向かったりしながら、緩やかに死んでいく。そして、今宵も彼女はやってくる。ピンヒールを優雅に履いて、真っ白な髪の綺麗な顔で、ご丁寧に赤いグラサンまでかけている。―そうだ、バニーガールがやってくる。

 数年ぶりに再読。
 というか9月に入ってから江波光則一気読みを仕掛けていて、パニッシュメント、ストレンジボイス、ペイルライダー、葬シリーズ、そしてボーパルバニーを読み終えた。やっぱり江波光則は楽しいな! 読んでいるとメンタルがどんどん沈んでいく。

 葬シリーズと比べると表紙詐欺の色合いが強いボーパルバニー。表紙のバニーガールは主人公たちを殺しに来る首切りガールで、こいつから殺されないようにする――という物語だけれども、主人公グループも主人公グループでなかなかのハイレベルクズなので殺されてもしょうがない。
 カタルシスなんてまったくない、それでも読んでいて目が離せない小説だから楽しい。

 個人的には2巻が好き。1巻のクズ事件から生き残った参謀ポジションの主人公が、次にバニーガールに襲われる日が来ることを予想し準備をしていたってめっちゃ良い。
 2巻は人間関係が複雑化、登場人物も多数で、今プリーストが組んでる相手はどこ陣営? じゃあどこで襲われる可能性がある? なんでこのタイミングでこいつは襲われた? みたいなのを頭の中で整理して読まなきゃならないんだけど、そこ含めて楽しい。

 江波光則作品の男女の関係性が結構好きで、ペイルライダーの享一と鷹音の、本人たちは絶対に恋愛関係ではないし読者側としてもそれは微妙に絶妙に違う、良くて相棒、悪くて共犯者みたいな関係性が好き。
 今回もプリーストとカウガールだとか、巫女と盗人だとか、関係性が絶妙な組み合わせが最高に良かった。
 ウィザードリイやったことないからわからないんだけど、このプリーストにカウガールに巫女にバニーガールにフルメタルアーマー、全部ウィザードリイにいるんだろうか。ちょっと気になった。