日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

八王子ゾンビーズ

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あらすじ

ダンサーになる夢が破れ、自分を見つめなおすために、八王子の山奥のお寺にたどりついたタカシ(山下健二郎)は、とある満月の夜にお寺の墓場でゾンビVS住職(駿河太郎)の壮絶な戦いを目の当たりにする。このお寺は、夜な夜な無数のゾンビがうごめく、奇怪な場所だったのだ。
「ここで見たものは忘れろ!」と意味有り気に住職に言われたものの、タカシは気になって再び墓場を訪れた。するとそこにはゾンビの姿が…。しかしよく見ると、そこにいるゾンビ達は陽気でイケメンばかり。
彼ら曰く、満月にダンスをすることで成仏できるのだが、それを住職たちに邪魔されているとのこと。「俺たちにダンスを教えてくれ!!」とゾンビ達にせがまれ、何故か、タカシとゾンビ達の交流が始まったが…。
不穏な動きを見せる住職の思惑とは?
果たしてゾンビ達は、無事に成仏できるのか!?


音楽×ダンス×ゾンビ!?
映画、ドラマ、情報番組のパーソナリティーなどマルチに活躍する三代目J Soul Brothers山下健二郎、 初主演舞台!!
脚本・演出は映画・ドラマの脚本や舞台の作・演出、小説等さまざまなジャンルで活躍している鈴木おさむが担当。
主題歌はm-flo、劇中歌は☆Taku Takahashiが本作のために書き下ろした楽曲に決定!
(公式サイトより)

 

見てきた人


感想 

 推しがいるなら見たほうがいいけど推しがいないなら勧めない。

 加点方式なら100点、減点方式ならマイナス100点みたいな舞台。


 以下ネタバレ多い。


 全体的に役者の技量頼りの舞台の印象が強かった。
 良かった場所は時々挟まれる羽吹演じる山下さんのダンス、楓演じる小澤さんのラストのダンス、一刃様演じる早乙女友貴さんの殺陣。
 それに終盤のアクションも凄かった! ゾンビーズたちみんな回ったり走ったり蹴ったりのアクションがすごい! めちゃめちゃ良かった!!
 それから、わたしはエチュードやアドリブが好きではないから良い部分とは認識できなかったけど、ダンス練習のシーンでのみんなのアドリブやわちゃわちゃしてるところも好きな人はすごく好きかもしれない。

 もうこのダンスとアクション、早乙女友貴さんの殺陣で100点!!!と叫びたくなるほどすごく良い。サイコー。


 などと書くと良さげに見えるかもしれないけれど、これらの良いと思った箇所は役者の技量によるもので、物語として良かった場所じゃない。
 これらは脚本が良くてのものではない。アドリブがわかりやすいけれど、それで繋ぐのって脚本によるぶん投げだよねとすら思う。
 羽吹のダンスはダンス全くわからない人間が見てもすごいし一刃様の殺陣は半端ない。でもそれは脚本が見せ場を作ったとはいえ役者のもともとの技量だ。

 アクションも含めてその役者のすごいところはいくつも見れる。個人的には藤田玲さんのめちゃくちゃ発音のいい英語聞けたのも楽しかった。だから、推しがいる人は楽しめるかもしれない。

 

 対して物語はといえば、微妙な箇所もいくつもあった。

 特に気になったのが楓の母親への対応で、「ありがとう」「ごめんね」って正気か? そいつお前がモデルやらされたことでヤク中になっても気付かず不倫してたような人だぞ!? と思ってしまった。楓がそういうの許すいい人と思えばまあ……だけど、母親が気付かないクスリのこと含めて気付いてくれたゾンビーズたちをあんな目に遭わせておいて!? ともなる。

 一刃様が羽吹との対決をああいう形で簡単に終わらせちゃったのも不満といえば不満。あれ鈴の音で散らされちゃっただけで負けてないじゃん……。

 ギャグもどうかと思うものが多かった。

 今どき日大加害者選手の謝罪会見ネタってどうよ。しかも(アドリブかもしれないけど)「これで好感度上がったぞ」って声も入っているのが不快。

 冒頭の羽吹の語り(長い)のマジ卍あたたりやそんなの関係ねぇもはあ?となった。ここらへんはわたしが冷めてしまっただけで周囲は笑ってる人がいたので面白いのかもしれない。わからなかった。

 ブラジャー引っこ抜きネタわたしは面白さがわからなかったけど面白いのかな。あと海と書いてまりんさんの名前いじりがどうもなんとも。オペラグラスで見ても全然なにがゾンビかわからなかったんだけど近くで見たら違ったのかな。このあたりは前の席の人に聞くしかない。ゾンビーズのゾンビメイクは顔が腐るなり血がつくなりしてたけど楓だけ顔比較的きれいだったあたりと関係あるのかな。

 

 途中のダンス練習は時間を割きすぎな気もした。

 音楽の音はでかい、タンバリンうるさい、キャストは(特に健二郎さんの声がめちゃくちゃにでかい)よく大声を出すで耳が痛かった。本当に羽吹の声がでかい。

 お前ら自分たちのためにやってくれてる羽吹の話全然聞かないでなんなん? とゾンビたちにいらついたし、羽吹が大声で怒鳴ることで更に耳が痛くなってゾンビたちに理不尽な怒りが湧いた。そういうキャラなのはわかってるけど人にやってもらってんだからお前らもっとあるだろ!?

 あの役者のアドリブ頼りのめちゃくちゃ長いダンス練習削れば公演時間減らせるんじゃないのかな。わたしがエチュードやアドリブで話を続けていくの嫌いだからなのが強いけれども本当につまらなかった。

 応援上映やりたいんならせめてタンバリンはやめてくれ、どうでもいいときにシャンシャン聞こえるし持ち運びでシャンシャン鳴るし、あまり余計な音を建てずに見たい舞台ってものに合わなすぎる。次やるんにしてもカスタネットみたいな意図的に叩かないと鳴らないものにして。

 

 もちろん物語のすべてが悪かったわけじゃなく、楓の言葉がひとつも羽吹へは聞こえてなかった、見えてなかったところはすごいぞくっとしたし面白かった。
 でもそこぐらいなんだよな……。他の面白いと思った場所は脚本じゃなくて役者さんがすごい。
  減点方式ならいくらでも問題点が目について、マイナス100点叩き出せる。

 

 良くも悪くも言う箇所が多すぎる、なんとも言い難い舞台だった。面白いけど不快だし、笑ったけど面白くない。

 でもダンスとアクションで満足もできる、本当になんとも言い難いやつだ。

 

 なんやかんや言われてたマナー、特段悪くは感じなかったですがこれは直前に見たものがウルトラマンフェスティバルのウルトラマンショー(声出しokサイリウム備え付け写真撮影okキッズ向けショー)の人間の言うことなんで信じないでほしい。

 あと開演前にキービジュアルに限り撮影ok、公式ツイッターが前日にツイートしてるだけなの情報不足なかんじある。確認してみた感じ初日の前に一度つぶやいたっきりだから周知されていないのだろうなと思った。本当にSNSで拡散させたいならもっと押し出して行けばいいのに。

 

 

2回目見てからの追記

 もう一度見てみて、楓周りはすごい上手いなと感じた。

 羽吹は基本的に話している人のほうを向く人なのだけれど、楓が話しているときは一切彼を見ない。応援上映OKの自己紹介ソング(グレイテストショーマン風味)のときも楓が歌っているときは他の人と話していた。楓は羽吹には見えない存在であるというのは意識して見るとちゃんと描かれていた。

 でもなんでそれ以外は……という思いが改めて強くなった。楓が産んでもらったのにごめんっていうあたりは本当になんで? というのが強い。親子の絆的なの出したいんだろうけど、母親が何したか思い出して欲しさある。直接手を下したとはいえないがそいつゾンビーズ殺してるぞ。

 一刃のアクションは二回見ると本当にすごく綺麗でたまらない。この人腕から刀直結してるんじゃないのかな。刀を振るうときに袖を逆の手で抑えていたりするのもすごい綺麗。出ているときはほぼ定点カメラしてたのだけれども左手でもすごくナチュラルに刀扱ってて手から刀生えてるのかとしか思えない。すっごい。刀の扱いが美しい。

 翼の多才さがすごい。色々やってる。なにより動きがすごい良かったので今後なにかあったら見たい。

 三太と四太、完全に声が重なってるのがすごい。絶対にブレない。やばい。

 シナリオで気になったとこ、羽吹のモノローグの多さ。いやそれべつにモノローグで言わなくても良くない? なとこまでオールモノローグ。長い。健二郎さんが長台詞を一先噛まずに滔々と話すのや他人との会話すらも再現していくのは見ててすごいの一言なんだけど長い。また? それモノローグでなくて良くない?

 それから、羽吹はなんでそんなに和尚を信じようとしてるんだ。今までの流れからいってどう考えてもゾンビーズ許しはしなそうな人なのに、なんでわざわざ話してしまうんだ。今までどんだけ優しい人に囲まれてきたんだろう。

 健二郎さんをオペラグラスで見てて思ったんだけど表情見たいのでテレビで見たい。めちゃくちゃ表情きれいだぞこの人。

 

 わたしは2回目は最初から不快なシーンがわかっているので目を逸らしたり役者単体の動きだけ見たりで気を逸したりできた分、初回よりまだマシに思えた。
 というか2回目はほぼ一刃定点カメラしてたので……。羽吹が市長に暴言くりだすあたりで指差したり口を手で覆ったりキャッキャ喜んでるのすごく可愛いよ。
 逆にいうとそれぐらいしないとイラつく。

 

 個人的には見る人によって全然意見の違い舞台になると思うし、面白い/面白くないも差があると思う。わたしは加点なら100点、減点なら100点と書いたとおり、楽しかったしなにこれひっどいなとも思った。見た上での自分の判断でそう思った。誰かがこういっているからじゃなく、見た上でそう思った。
 ということで、わたしは今後できる限り鈴木おさむ舞台は行きたくないなーと思いました。カテゴリ岡村俊一と同じかんじで。