日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

柳生浪句剣 (講談社BOX) 手代木 正太郎

三代将軍・徳川家光時代の江戸。将軍家兵法指南番・柳生家の門弟が宮本武蔵を名乗る者に次々闇討ちされる事件が発生。柳生一族のはみ出し侍、浪句家の柳生六丸は、美少女剣士・舞花とともに6人の「武蔵」たちと戦うはめになる。その裏には幕府をも巻き込んだ恐るべき陰謀が進行していた…。宮本武蔵佐々木小次郎柳生十兵衛、荒木又右衛門…名だたる剣豪総登場の異色青春時代劇。第9回講談社BOX新人賞Talents受賞作。

歴史モノ×ロック

 幕末ロックや桃山ビートトライブなど、確実にジャンルとして確立しそうでまだしきれてない歴史モノ×ロックの話。

 なんとなく幕末ロックの雰囲気をあらすじから感じて読み始めたものの、どちらかというと伝奇モノのほうが色合いは強いかも。なので幕末ロックの雰囲気を期待して読み始めると肩透かしを食らうかも知れない。
 確かに音楽の話であり、主人公は自由を求めて浪句をやっている(この時点で普通の人はちょい戸惑うかもしれないが、幕末ロックを履修した人はナチュラルに受け入れると思う)。しかし本質は柳生一族vs宮本武蔵の剣の物語でもあった。

 剣と時代の伝奇モノ、として読んだほうが心構えとしては良いのかも。
 物語の流れはかなり王道。友情努力勝利であり、恋愛と対立。あとヒロインめちゃくちゃ可愛い。
 剣がめちゃくちゃに強くて主人公のピンチに助けに来てくれて超絶美少女で天然ボケ。これなんてラノベ? なんて思ってしまった。そういう部分はちゃんとラノベ

 ラブコメ部分は青いな~! という感じでかなり可愛い。
 というか、魔法医師もなんだけど、どうしてここまでメインの2人は可愛いのにそれ以外のキャラはアレなんだろう…。

投げ込まれる手代木正太郎節

 歴史モノの王子降臨ではわかるものの、なんでファンタジーである魔法医師シリーズまで山田風太郎伝奇モノ風だったんだろうと思いながら読んでた手代木正太郎作品、当然ながらこれもそっち系統。むしろ歴史モノなんだから当然か。

 出てくる敵の雰囲気が時代小説なんかに出てきそうなやつ。というか、過去の偉人が蘇り戦うっていうの、魔界転生だけではなく歴史伝奇モノの1ジャンルだから当然と言えば当然だけれども。

 魔法医師では突如始まるエロというより情事や房事と表現したほうが良いようなお色気シーンにおおう……? となったものの、それもここでは健在。というか、ガガガの受賞作である王子降臨よりこちらのほうが半年以上先に出ているので当たり前とも言えるのだけれども。
 こちらでも相変わらずの、読んだ感じこの小説のカテゴリはラノベだと思うんだけれどもラノベの対象年齢の人間はここで興奮するのか? エロいと思うのか? と思うようなシーンがちゃんと入っていた。好きです。

 王子降臨読んだときに「ざくざく人が死ぬな!」となったので何人か死を覚悟してたのですが、眼鏡でツンケンしてて冷静で剣の腕も立つ萌キャラである冬兄ぃが生き残れてよかった。

 終盤の舞花と六丸のあれはもう剣舞としか表現しようのないシーンも、うわーいつもの手代木正太郎だ! というか、こないだ魔法医師最終巻読み終わったばかりなのであのシーンだ! と思えた。すごい楽しかった。

 同時に、ラノベで歴史モノはやっぱりちょっと難しいのかな、とも思った。楽しみに読んでた幕末魔法士も途中で止まっちゃったしね。
 もっと出てほしいんだけどなラノベで歴史で伝奇モノ。FGOが流行っている今、織田信長以外もガンガン出しまくったのが見たい。わたしのアンテナが伸びてないだけだとしたら勿体無いので今度調べよう。
 女体化してない歴史物が見たい(わがまま)。

桃山ビート・トライブ (集英社文庫)

桃山ビート・トライブ (集英社文庫)