日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

最強同士がお見合いした結果 (GA文庫)菱川 さかく

エスキア国最強の剣士“獄炎帝”ことアグニスは、仇敵イグマール国最強の魔術師“氷結姫”レファとお見合いをすることになった。だが二国が講和するキッカケのはずのお見合いは、実際は相手の最高戦力を籠絡して取り込むための化かしあいだった!?しかも何度お見合いを重ねても事態は進まず、会場を焦土に変えるばかり。そう二人は戦場では最強だが、恋愛方面ではまったくのポンコツだったのだ!国家の命運を背負った二人の最強は果たして幸せな結末に辿りつけるのか!?

こんなんラブコメ好きな人はみんな好きでしょ。

恋愛は疎い最強剣士と最強魔術師が、恋愛に弱いがゆえに相手を恋愛強者と認識してしまい、なんとかマウント取ろうとしては大失敗しつつ籠絡しようとするラブコメディ。こんなん笑わずに読めるわけがない。
最強を目指していた二人は共に恋愛的にはダメダメで、見合いのマウント取りの方法が既にやばい。上目遣いが可愛いからとやってみたらガンつけになり、壁ドンすれば強すぎて物理的に壁をぶっ壊す。そんなんあるかーい! ってずっと笑っていた。
そんなんあるかーい!? な状況だろうとも、相手が敵国の最強である+相手を恋愛強者と勘違いしているせいで、これは暗殺されかけているのでは!? だとか、これは恋愛における秘技・手つなぎ! だとか勘違いしていくのが面白い。ラブコメってそうだよね。どんどんおかしな方向に転がっていく。

互いに最強と言われるような二人が、お祭りデートだの失敗した料理を食べてくれるだののあまりに普通すぎることで距離を縮めていくあたりはにやにやした。最強と呼ばれていようとも中身は普通の少年と少女、そりゃあ普通のことで可愛く見えたり格好良く見えたりときめいたりするよな! とたまらなく可愛い。その相手の純粋な笑顔にちょっときゅんとしたりするお祭りデートのオチとしては二人が最強決定戦を始めてしまう、というのがまた二人らしいけれども。
恋愛が一歩進めばまた一歩下がる。お祭りデートで笑顔にきゅんとすれば最強決定戦が始まる。失敗料理も食べてくれることできゅんとすれば国同士の争いが始まる。いろんな横槍があるじれったい恋愛模様が本当に面白かった。

恋愛ポンコツだけど距離を詰めてく主人公たちの関係性は熱いけど、取り巻く展開は比較的ありがちだなーと思った。ありがちだけど、うまいかんじに当てはめてるなとも思ったけれど。
恋愛の策士として剣士には妹、魔術師にはメイドがついている。剣士のシスコンっていう設定がどう動くのか? 恋愛要素的にじゃまになるやつかな? と思ってたら全然違う方向で出てきた。というか、こういう納得できる落ちがつくの大好きだから読んでて楽しかった。
メイドのほうはありがちというかよくあるやつなので、読みながら途中でまぁそうなんだろうな~と予想していたので意外感は無かったのがちょっと残念。姉が出てきた時点でだいたい察した。
あと、なんでこういう話ってたいてい過去に顔を合わせていたぜ! っていうのが後から出てくるんだろう。別に今さっき会って恋に落ちるのだって充分運命じゃない? そんなに過去って大事なのかな。この間読んだ幽霊伯爵の花嫁もシリーズの最後のほうに以前会ってましたよが出てきて、いや別にそういうのいらんし……と食傷気味な感想を持ってしまった。

ところどころまたこれかよ……みたいに思うポイントはあっても、最強同士の勘違いだのの織りなす恋愛模様はめちゃくちゃかわいかった!

結婚してから恋愛というか、お見合いしてから恋愛というか、そういうのって少女小説だといくらか見るんだけれども、少年向けではそこまで見ない印象なのだけど、やっぱりラブコメと相性が良い題材だと思う。
ぶっちゃけハーレムが好きではないので、このまんまだったら主人公とヒロインが完全に一対一になりそうなのも個人的には嬉しいなーという感じ。
すごく続きが読みたいと思った。