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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

三人目の幽霊 (創元推理文庫)大倉 崇裕

衝撃の辞令を受けて泣く泣く「季刊落語」編集部の一員となった間宮緑は、牧編集長の洞察力に感嘆しきり。風采は上がらず食べ物に執着しない牧だが、長年の経験で培った観察眼に物を言わせ、しばしば名探偵の横顔を見せるのだ。寄席の騒動や緑の友人が発したSOS、山荘の奇天烈も劇的な幕切れはご覧の通り。意表を衝く展開を経て鮮やかに収斂する、妙趣あふれるデビュー連作集。

 落語、ミステリー。
 落語季刊誌編集部に所属する主人公が巻き込まれる、落語にまつわる(ものもある)ミステリー短編集。

 ちょっと前に異世界落語を読んだ( 異世界落語 1 (ヒーロー文庫)朱雀 新吾 - 日々放置プレイ )。これで落語って面白いなーとは思いつつ、実際見に行くまでには行っておらず。今回KindleUnlimitedでこちらも落語関係のがあったので読んでみた。

 落語の世界も、そりゃ伝統芸能系だからというのもあるが、色々あるんだねーという感じ。
 主人公がまだ雑誌編集部に配属されてすぐなのでさっくりと落語についてや伝統についての説明があるおかげである程度初心者にもわかりやすいのはすげーありがたい。異世界落語は落語の内容については語っていたけれど伝統だとかそういうのについてはからっきしだったからね(そもそもあれは視点が異世界人なのもある)。
 この本は、その伝統芸能部分についても書いている。

 とある落語家とその息子の話が面白かった。
 自分の子供ならば情がある指導をしてしまうからと、他の師匠の元へと弟子入りさせる親。そちらで研鑽を積む息子。息子は次第に落語家として上達していくが、ここで問題が発生する。
 息子はそちらの師匠のもとで修行をしている。しかし親の元へと行ったら、師匠のとこの噺家ではなく、親のとこの噺家として扱われる。師匠の名を継ぐのならばこの男しかいない。だが親は手元に戻したがっている。
 伝統芸能だの名を継ぐだの、そういった界隈の面倒くさくてこんがらがって、だからこそ続いてるんだろうなーと思うような話。

 こういう落語の世界絡みじゃなくて、幽霊かと思ったら殺人事件ミステリー! みたいなのも入ってきて結構カオスな本だった。

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