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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

悪に堕ちたら美少女まみれで大勝利! ! (HJ文庫)岡沢六十四

異能の力で正義が悪を取締る世界。正義の組織の司令を父に持つ十王正人は、異能を持たないために組織の入隊試験に落ち続け、絶望していた。そんな折、高校の掲示板で「悪の組織の団員募集」と書かれた怪しいチラシを見て、正人は半ば投げやりに入団。だがそこで出会った少女は、ある意味凄い野望を抱いていた!―悪の参謀の物語、ここに爆誕。

 KindleUnlimited対象作品(2016/09/27現在)

 ファンタジー、悪だの正義だの。
 正義の組織から不合格を突きつけられまくった少年が、一念発起し悪の組織で参謀をする話。

 面白かったわ……めっちゃ面白かった。タイトルが「悪に堕ちたら美少女まみれで大勝利! ! 」なんてアレげな感じ大爆発なので、てっきり美少女チーレムスケベもあるよかと思いきや、美少女そんなにいない、チート能力は皆無どころか主人公だけ能力なし、ハーレムというには人数が少ないし一番フラグがたっているのが実の姉、スケベはだいたい団長が担当しているし団長は尻しか興味がないし尻を美学的な意味でしか愛していないので性的な目的皆無。良い方向に期待を裏切りまくってくれた。
 フラグらしきものが立ってしまったときも「またフラグ立ったぁー――――!?」と叫び華麗にフラグスルーを意識的にキメる主人公、カッコいい。

 能力のない主人公が周囲に協力されながら、信じるもののために戦う! というのはまあ王道だよねとは思うのだけれども、これで強いのはその信じるものというのが「お尻」。「尻」。「尻」。別に主人公は尻を信じてないけど、主人公が信じる相手である団長の愛するそして信じるものが「尻」。すっごい勢いで放たれる、団長による尻語りで読んでる最中はもしかしてお尻って素晴らしいものでは……? と思えてきた。洗脳される。やべえ。

 キャラ的に可愛いのは副団長。主人公が敵の弟だと知れたときの対応が良いね良いね! 盲目的に信頼するでなく、敵の弟として、しかしその上で個人として信頼する。一方的に敵だと疑うのではないのがすごく良い。おかげでそういうのがバレたときのための普通の反応をした主人公のほうが性格悪く見えてしまうのがなんだか面白かった。だからこそ普通の反応したゴスロリっ娘の反応がまともに見えるというか。
 気持ち悪いのは主人公の姉。すげえ! めちゃくちゃ気持ち悪い! ブラコンとかいうレベルじゃねえ! 弟くんの頑張りはお姉ちゃんが全て知ってるからねー、大変だったねー、頑張ったよねー、悪い奴らに洗脳されたんだよねー、弟くんはなんにも悪くないもんねー。気持ち悪い! 「私のマサくんに馴れ馴れしくしないでよッ!」でお兄ちゃんどいてそいつ殺せないを連想してしまった。

 話のテーマとしての「正義と悪」「信じるもの」の部分が一切ぶれず最後まで貫き通され、また、尻がメインというのに熱さもとにかくすごかった。すごい本だった。面白かった。
 あとがきで「キャラが弱いと言われた」ってあったけど、一体どこをどうしたら弱かったキャラがここまで圧倒的キャラが濃すぎる話になってしまうのだ。

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