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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

エイルン・ラストコード ~架空世界より戦場へ~ 2 (MF文庫J) 東 龍乃助

エイルン・ラストコード ~架空世界より戦場へ~ 2 (MF文庫J)

ロボットアニメの世界から西暦2070年の世界へと召喚されたエイルン=バザッド。虚構の存在である自分の存在を認めてくれたセレンと、この世界を救うため立ち上がるエイルンだが、騎兵部の部員は独断専行、心に爆弾を抱えた生徒が多数と、人類反抗の先鋒たる氷室義塾の崩壊寸前な状況が判明する。何よりセレンにまつわる悲しい過去『機兵部初代部長・神無木緑の喪失』が呪縛のように多くの生徒を苦しめていた。「一ノ瀬……誰かが誰かに成り替わるなんて、出来はしないんだ」だが、エイルンの言葉と行動が、多くの人の心を動かしていき――!? 爆発する爽快感! とにかく熱くて、火傷する、新世代ロボットライトノベル第二弾!

ロボ、ファンタジー、アニメ、アクション、熱血。
アニメの世界からロボットに乗り付けてやってきた少年によって、世界が救われるロボアクションラノベ

熱い。めっちゃ熱い。今回も熱い。
この巻で、どうして数少ないロボに乗れる人間で重要視されるはずのセレンがあれだけ他のキャラから嫌われていたかということや、どうしてある程度戦っているはずなのにエイルン以外の連中があまり強くないのかという物語部分の回収をしてくれてすっきりすると同時、元々は真っ直ぐだったけれどいろいろあってネジ曲がっていた不良が根性叩き直されるというスカッと展開やってくれて超良かった。何より熱い。すごく熱い。これは夏に読むものではない。

前半は、独断専行で他の班員に迷惑をかけた不良3人の更生話。
最初はエイルンのことをアニメオタクだとかぼっちゃんだとか馬鹿にしてた連中が、本気出したエイルンにボコボコにされてふっとばされるのは爽快感がある。というか、エイルンって本当のことを言えば軍人なんだしめちゃくちゃに強いんだよな。今まで一般人キャラには弱い奴扱いされてたのがおかいしぐらいで。
そこから始まる鬼教官エイルンによる性根叩き直し学校。主に不良3人組は肉体的にビシビシと鍛え、その他部員たちは確実にできる技術を身につけさせる。ついでに最近働き過ぎの一ノ瀬葵は休息とセレンの面倒、ついでに自分の日本語教室に当てる。エイルンどんだけ他人を統率するのに慣れてるの……。読んでてちょっとこの人スキルパなくない? と思ったり。他人のことをちゃんと見て適正な仕事を選んで与えられるの強いよ。
ベタな展開ではあるけれども、元々は熱い心を持っていたけれども紆余曲折を経て根性ねじまがっていた不良3人が叩き直されるという展開はやっぱり熱い。そして3人が3人ともしてエイルンに対してあつい信頼を寄せ、まるで正義のヒーローのように思う展開は良いものだ。熱い。

後半からはマリスとの戦い。性根を叩き直された元不良3人を囮として敵を寄せ集め、それをエイルンとエルフィーナによって殲滅する作戦。しかし予想以上の多さのマリス。出現していたのが繁殖型クイーンであり、いくらでもざくざく増えてくる。しかも攻撃範囲内にクイーンなかなか来ないのでなかなかぶっ潰せないし、あちらで戦えばこちらがピンチ、こちらで戦えばそちらがピンチ。さらに持久戦なのでどんどん弾などが足りなくなる。さあどうするエイルン。
戦えるのがほぼエイルンとエルフィーナだけなので(セレンは基本的に戦力範囲外)どうしてもダメージを負い戦力となるために引っ張りだこになるのは状況的に必須。どうしてもどん詰まりの状況からいかにして勝つのか読んでてハラハラした。
今回からの新キャラ・茜のセレン操縦のうまさ良かったな~! 誰も傷つかない、夏樹のためにもなる、こわくないお仕事! って言って実際やらせるのもそういうお仕事ってウマすぎる。これも、エイルン&エルフィーナがいなければ戦闘機が無いため彼女をこういうポジションにも回せなかったわけで、エイルンがいてこそだなと思った。

エイルンは本来彼がいた物語では脇キャラであって間違っても主人公ではない。不憫なところの多い噛ませじみたキャラでしかない。そんな彼がアニメの世界を抜けだしてこちらに来たことで物語の主人公になる、というのは熱い物があると思う。それを観測できるのが物語の外側にいる我ら読者なことも含めて。

ということはおいといて、キャラも良いよね。
今回更生した不良3人組、最初はどこからどう見てもアホというか他人を馬鹿にして楽しんでる系の嫌なやつだったのに、エイルンによって叩き直され、更にはうまいタイミングでいい言葉もかけられて、いい感じの熱血キャラになってよかった。終盤の展開でこの3人絶対誰か死ぬでしょ!? と思ったけれども死ななかったことで、今後のこのシリーズ自体に対して、あまり人が死なないんじゃないかなという希望も持てた。良かった良かった。
ヒロインであるだろうセレンが超絶可愛いの最高にとても良い。人間恐怖症気味だけど夏樹のことを王子様って言っちゃえるの最高でしょう。恋愛までいかない、けれども絶対に大事な人というポジションがとても良い。通い妻状態で全部やってあげて、明日用に服を着る順番に揃えちゃっているあたりにものすごく萌えた。可愛かった。

ちょいちょい女性キャラ増えてきたけれどもみんながエイルンに対して好意の矢印を向けつつエイルンは誰のものにも答える気はないというのも良いし、女性陣がそこそこ言葉が荒いのも良い。戦場にいるんだしこのぐらいでいいよなー。女性陣がみんなエイルンにばっかり好意向けるの、戦場で突然現れた救世主に熱狂してしまう女子という感じがしてとても良い。
ただ、名前のあるキャラに対するモブキャラからの持ち上げ方というか、そういうあたり、ちょっとなんだかなー感が無くもない。宗教じみているというか。戦場なのだから勝てるキャラをどんどん神聖視するのはしょうがないかもしれないけれど、ちょっと気持ち悪いものを感じた。
あと、アニオタ部分はあるけど理知的なキャラなんだなーという印象のあった紫貴ちゃんがイタいというか、お前それ性別逆なら完璧に犯罪だぞ……というか、よくよく考えなくとも性別がこのままでも十分犯罪だった。彼女の今後がとても不安。

何はともあれ熱いし本当に面白い。このノリは是非アニメ化してほしいなー! 熱い時期に熱いアニメでやってほしい。エルフィーナの戦闘は映像で見てみたい。エルフィーナに対して「はしたないぞ!」などと言うエイルンを映像で見たい。

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