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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

『仮面ライダー1号』を見てきたよ

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毎年てんやわんやの大騒ぎが恒例な仮面ライダー春映画。その今年の分「仮面ライダー1号」を見てきたので感想を書くよ。

あらすじ

今から45年前、男は悪の秘密結社ショッカーの手によって、改造人間にされた。
あの日以来、人間の自由を守るため、男は戦い続けている。
男の名は、本郷猛。この世に誕生した、最初の仮面ライダーである。
長年にわたり、世界各地で人知れず悪と戦ってき猛は、一人の少女の危機を知り、急遽帰国する。
ショッカーが狙ったのは、女子高生・立花麻由。彼女の存在が、かつての最高幹部・地獄大使を復活させるために不可欠なのだ。
猛は、麻由がショッカーに狙われる理由を探る、仮面ライダーゴースト=天空寺タケルやその仲間たちと出会う。3年ぶりに猛との再会を果たした麻由は、猛への複雑な思いを抱えつつも、少しずつ、昔のように心をひらいていくのであった。
しかし、あまりにも過酷な日々を過ごしてきた猛の肉体は、すでに限界へと近づいていた。なおも麻由を狙って襲い来る、ショッカー怪人や戦闘員たち。その一方で、ショッカーを裏切ったウルガ、イーグラ、バッファルの3人は、新たな敵・ノバショッカーを結成して、まずは日本全土を手中に納めるべく、恐るべき作戦を始動させていた。
麻由の危機、そして日本の最大の危機に、伝説の戦士・本郷猛が「変身」する。
命を、愛を、未来へつなぐために。

『仮面ライダー1号』公式映画サイト 2016年3月26日(土)戦闘開始!

見てきた人

  • 井上敏樹脚本が大好き。
  • ゴーストは1話も見てない。ツイッターでキャラ名を把握しているため、アランという人と御成という坊主がいることは知っている。
  • 1号は過去の映画に出ている(アギトの警視総監、平成vs昭和の突然なんか襲ってくる人)というイメージ。ライスピなどは読んでいない。
  • 白倉伸一郎×井上敏樹ニコ生、仮面ライダー1号ぴあなどは見た・読んだ。

 感想

多種多様な思惑があり、それをすり合わせようとしたところ空中分解した物語。
とりあえずこれに尽きるかなあ……と。 わたしは先日のウルトラマンの映画感想で、

下手にライダーとライダーが戦う! という刺激的な内容にするよりも、ウルトラマンウルトラマンがともに戦う! というほうが、私は心躍るのだけれども。今年の仮面ライダー1号でそのあたりは期待している。

morelovelike.hateblo.jp

などと書いた。前言撤回する。ライダー同士が戦ってもいい。面白い話が見たい。
今作において、ライダー同士の戦いはない。1号とゴーストが対立し戦うことはない。だが、面白くなかった。井上敏樹大好き♡井上敏樹ってわかってすぐ、前売り発売されたら即効でチケット3枚買いました♡みたいな発言しているけれど、そういう私でも、これはちょっとおもしろくないと思った。

この1号という物語に置いて、核となる部分はおそらく2つ。「本郷猛という男」の部分と「古いショッカーであるショッカーと、新しいショッカーであるノバショッカーの対立」の部分。物語として大きく描きたいだろう部分はおそらくというか間違いなく前者だった。物語において、それだけ「本郷猛という男とは」の部分に尺が割かれている。
だが、個人的にはそこまで「本郷猛という男」の部分に興味は持てなかった。

「本郷猛」を構成する要素も、物語において複数ある。「麻由という少女のために戦うことを止めた、ヒーローだった男」「心臓に何か病を患い、既に戦うことも難しい状態である、それでも戦った強く哀れな男」「命というものの大切さを語る男」おそらくはこの3種類かなと見てて思った。
このうち、「命というものの大切さを語る男」この部分は、最近の藤岡弘、さんの発言や雰囲気からして、藤岡弘、さんの伝えたかった部分かなと感じられた。ついでにいえば、脚本の井上敏樹さんはこういうのめっちゃ茶化すし真面目にとりあつかわないタイプなので。こういう部分が、脚本ではなく役者さん自体のメッセージとなってしまっていて、なんかもう、よくそのあたり脚本に落とし込んだな……と思ってしまった印象。学校に突然来て滔々と命とはを語り出す本郷猛あたりは見ていて何言ってんだこいつ……感すごかった。劇中の教室の雰囲気が真面目に聞いてる雰囲気だったら多分耐え切れなかった。生徒たちもなんだこれと思っててくれて本当に助かった。ドン引きしているのは私だけじゃないとほっとした。
それと、ぶっちゃけちゃった話、孫ぐらい年の違う女の子に腕組まれて鼻の下伸ばしているヒーローだの、たかだか停電で一時的に止まった(としかあの時点ではわからない)観覧車からよくわからんが「飛び降りろ!」と言うシーンだとか、本郷猛火葬で長々と麻由がたけしーーーーーと叫び続ける場所だとか、接待か? これは接待映画か? と思った。特にあの火葬のシーンあんなに必要だったのか。しかも2回。ついでに言うと、ゴースト見てない立場で言うのはどうかとおも思ったんだけど、生き返ろうとしているという自己紹介のあったタケルくんの前で速攻軽く生き返っちゃったのどうなのよ本郷猛。

個人的には、ショッカーvsノバショッカーのあたりは面白かった。
(とても井上敏樹的なバーで)ショッカーの戦闘員とノバショッカーの戦闘員が突然つかみ合いをするシーン。事前に白倉伸一郎×井上敏樹ニコ生にて、戦闘員たちが自分のほうが良い職場だと言い争い、こっちにこいと喧嘩するシーンがあるというのを聞いていたおかげで、とても楽しく見れた。私は面白がって見れたけれども、あれ事前ニコ生見てない人としては何が起きてるかわかったのだろうか。せめて下にショッカー語の字幕でも入っていたら分かりやすかったのだけれども。でも、そういったシーンで、ショッカーの日常性を見られて面白くて良かった。
また、前述のバーでのうちに来いよシーンがあったおかげで、旧ショッカーからノバショッカーへと寝返っていましたという終盤のシーンがわかりやすく、また納得できたのもあるのかも。お前今まで幹部ヅラしてたのにそんなに容易く裏切るの!? と衝撃を受けつつ楽しかった。
ノバショッカーがとても企業然としているというか、旧ショッカーがうちのトップのために戦いますぜ! という古い営業形態に対して、ノバショッカーがスマートブレイン的というかなんというか、狭いホールに集めて幹部たちが話しているシーンがとても入社式的というか、なんというか、新し目な雰囲気があって対比が面白い。
ノバショッカーに関して敢えていうなら、長澤奈央のガワ出してくれ。長澤奈央のアクションは生身のほうが素敵なのはわかるけれども、ガワ出してくれ。終盤まで持ってきてラストでどどんと変身するんだろ? と期待していたらざっくり死なれて( ゚д゚)ポカーンだった。
物語の軸においての「本郷猛」に関するシーンが優先され過ぎて、ショッカーvsノバショッカー宇文は薄っぺらい印象になってしまっている印象。

全体的にシーンがブチギリ感が気になった。これとこれを見せたいということばかりでそのあいだが全然埋まっていない印象。これだけ尺があってこんなにぶちぎりの印象を受けるとは思わなかった。
例えば、停電後で日本が混乱した後の状況で、本郷猛が不安がる麻由に対して「どこでも暮らしていける」だの何だの言って一緒にあの山小屋で暮らす映像が入っていれば、麻由があそこまで一気に笑顔を見せたり、タケルたちに対してあそこまで敵対心を更にアップさせているかが分かりやすかった。
ノバショッカーvsショッカー関連で言えば、もう少し対立もしくはノバショッカーのモブ戦闘員たちのシーンや、こちらに来て良かったのかと苦悩している戦闘員が欲しかった。
せいぜい1分やそこらのワンショットずつでもいれてあればなんとなく見た後の感覚が違いそうだし、それぐらいの時間の余裕だったら本郷猛が燃えているシーンを少し削ればできたんじゃないだろうか。
本郷猛が燃えているシーンと敵とライダー達が戦っているシーン、おそらく時間的には同時進行のつもりなんだろうけれども、戦っているシーンは明るくて本郷猛が燃えているのは夜なのはめっちゃギャグ感あった。もうちょっと頑張って欲しい。あとあのあたりもテンポが悪い。っていうかまじで燃えているシーン長過ぎる。どんだけ長時間燃えていて服すら焦げていないんだ。本郷猛は超人か。超人だけど。っていうかバッタ人間だけど。

燃え盛る本郷猛以降のシーンはもうかなりダレダレで見てたんだけれども、地獄大使との協力はとても燃えた。ああいう旧主人公と旧ライバルが協力して戦闘するというシーンはとても良いものだ。あの部分と、自分と戦えと叫ぶ地獄大使の部分は最高だった。あそこは熱くなった。

……ぐだぐだと書いたけれども、総合的には「脚本家である井上敏樹である映画」と「企画にも名前の入っている藤岡弘、の映画」が相反しぶつかり合って結果的に井上敏樹が消されまくったために、井上敏樹を期待した私としては面白く無いものだったという印象。
間違いなく井上敏樹が全力噴出していたショッカーvsノバショッカーがもっと見たかったし、終盤の燃え盛る本郷猛のダレダレ展開は見たくなかった。ライダー同士が戦ってもいい、とりあえず戦闘にそこそこ緊迫感があって、面白くて、なんかやべー! パネー! となる映画が見たいと思った。最後に見たそんな春映画? 平成vs昭和ライダー(ライダー大戦部分以外)だよ。あれもあれで過去ライダー頼りで過去作ファン向けだとは思うけれども。

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