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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

殿がくる! (集英社スーパーダッシュ文庫)

★★★☆☆ 読書 読書-ライトノベル

殿がくる! (集英社スーパーダッシュ文庫)

丹羽新一郎(17)はその日もカツアゲされていた。そんな彼を助けたのは大将軍・織田信長公で…!? 死ぬほど偉そうなタイムトリッパー・信長が、現代日本を斬る! 天下無双の痛快・殿アクション! 第3回スーパーダッシュ小説新人賞受賞作。

歴史、近未来、ラブコメ、政治。
織田信長が現代にタイムスリップしてきて好き勝手する話。

丹羽長秀の子孫である丹羽新一郎、弱々しい外見の彼がかつあげされていたところ、そこを助けてくれたのはタイムスリップして現れた織田信長。実はヤクザの組員だったカツアゲ連中が再度焼入れにキたところ、それ以上の戦闘能力でヤクザの組員全員のした上で事務所をほぼ壊滅状態にまでしてしまう。戻る方法もわからず現代(というか現代よりちょっと先の近未来、消費税12%の時代)にいつくことにした信長だが、すごい吸収率で政治経済歴史と様々な知識を吸収していく。そんななか信長は、日本にとある危機が近づいていることに気付く。

タイトル通り、近未来の時代に殿(織田信長)が来た! というタイプの話。過去に総理大臣織田信長という漫画があったけれども、というかもろにそんなかんじの章タイトルがあって思わず連想してしまった。
ある意味とてもテンプレ通りというか、よくある昔の人が現代にタイムスリップしたら…的なものからはさほど違いはない。知識を取り入れるのが好きでネットや書籍などを駆使して様々な知識を手に入れてみたり、学校だのそういうところへ行ってみて突拍子もないことをしてしまったりという、よくあるタイプの話が前半は続く。ちょっとだるいかなーと思わないこともないけれども、それはそれで主人公とヒロイン、また後輩との三角関係でなんとか話を引っ張ろうとしている感。
主人公とヒロインと後輩の三角関係は、どう見てもヒロインが一歩も二歩もリードをしているし、かつ主人公がヘタレなのでヒロイン一歩リードのまま特に進展せずに終わるんだろうなーと思っていたらそのとおりだった。

後半はそこそこ話が特殊。
日本がアメリカの51番めの州にされかける。自分のやった日本が、また主人公らの未来があるはずの日本が無くなってもいいのか。またきな臭いものを感じて、信長は調べあげ始める。そして実際やばげな状況が浮かび上がってきて、という感じ。
まさかタイムスリッパー織田信長からの、政治経済関わる物語になってくるとは思わなかった。しかもアメリカの属国化とか大丈夫かという雰囲気がしなくもない。
ただ、それでも途中で入った、停電したことによって暴徒化する街の人々のシーンなどは、3.11を経験した上だとあまりにファンタジーすぎたこともあって完璧にファンタジーとして読めた。こういうシーンに下手に現実味あると、ファンタジーと現実が気持ち悪い感じに頭のなかで整理できなくなっちゃうことがあるので有り難い。実際は停電しても案外みんな普通に生きてたからね……。

信長が白馬に乗ってNHKに駆け込む時の警備員の会話が好き。「白馬に乗った鎧武者が検問突っ込んでいきました……」「仕事嫌ならはっきりそう言っていいぞ」そんな感じの会話なんだけれども、実際そうだし、でも言われたほうはいみわからんとしか言いようが無いしw 気持ちはわかる。そりゃ上司の指示を仰ぎたくなるし、上司もそんなの言われても困る。

物語自体はすごく勢いがあって面白かったし、信長の圧倒的な迫力なんかがすごくかっこよかった。けれども、政治関連の話はちょっと大丈夫かな~? と不安になってしまった。
3巻まで一気買いしたので、続きを読むのが楽しみ。

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