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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

三匹の守役 (招き猫文庫)

三匹の守役 (招き猫文庫)

生真面目な青年、遊び人の適当な男、平凡で冴えない中年男。舞谷藩江戸勤めの取柄のない3人。彼らが何故か、世継ぎを巡り暗殺の噂もある、側室の2歳の子息を市中にかくまい育てることになった。戸惑い慌てながらも次第に募る愛情。その時、若君の身に起こる一大事!そして陰謀の行方は?文政の江戸を舞台に繰り広げる、子育て侍奮闘記!書き下ろし。

時代物、子育てモノ。
主人公はとにかく性に合いませんが、それ以外はすごく面白かったです。

同じ長屋に住んでいること以外は特段共通点のない三人組が、とある子供を匿い共に育てることとなった話。
子育てモノや全然家族なんかじゃない人たちが一緒に住んでるような話が好きなので読んでみました。

匿われている赤子のお若ちゃんがとにかく可愛い! 2歳児っぽい、寝ているうちに背中のうえでおもらし~なんかもあったりして思わず笑ってしまったり。
語彙が少なかったのが次第に言葉数も増えてきて、大人三人になついていくあたりがすごく可愛かったです。良い子ちゃん。

そんで、お若ちゃんを取り巻く三人の大人たち。
主人公の文十郎は、そこそこ甘やかして構ってじゃらけさせてとたっぷり可愛がっているあたり、こいつ一人じゃ危ないなーという感じがひしひしとしますw 個人的にはきゃんきゃんと騒いで他人にむやみやたらに噛み付いてくるあたりは好みじゃない。一応ちゃんと理由はあるんだけど(酒を買ってくるあたりに対してのフラグなんだろうけど)それでもやっぱりあの感じはすきじゃないかも。女々しい。
隼ノ介は個人的にとてもツボ。てきとーで女好きでお若ちゃんにかんしても子供は泣くから面倒くさいみたいなポジション。でもって、そういうやつほど扱いが乱暴だから荒っぽいこと好きな子供に好かれるっていうw なんかむっちゃリアルで笑ってしまいました。というか、普通にいい人だよなー。現実がそこそこ見えているけど、その上である程度動くかんじ(らくだの毛のくだり)すごく好きです。
土岐村さんはお若ちゃんのなだめ役みたいなかんじかな。ちょっと引いたところから見ている雰囲気。出番が少ないので、もうちょっと出てきてくれたらなーと思いました。

話の流れとしては結構予想通りというか、まあそうなるだろうなーという雰囲気。大まかな『お若ちゃん暗殺を狙われているのでその犯人は誰だ』という事件の隙間に、子供あるあるみたいな話がはさみこまれているかんじ。
間に挟み込まれるこどもあるあるみたいな部分がすごく面白かったです。駱駝のくだりが本当に好き。

「『あなたはそういう人だ』などとおまえはわかったように言うが、全然わかってないではないか。~」

このあたりの下りは個人的にかなりすっきりしました。文十郎が一方的に言うあたりあんまし好きじゃなかった。でもこのシーンがあったおかげで文十郎に関してはそこそこすっきり。
他人のことを色眼鏡で見るというか、相手が変化したことを理解できず、この人はこういう人! と思い込んだらそれっきりなのは、あんまり物語のキャラクターとして私は好きじゃない。多分同族嫌悪だけれども。
でもそれでも女々しいなこの男! とはこのあともめっちゃ思ったけど!

読んでて面白かったのですが、とにかく主人公が合わなかったので読むのはちょっときつかったです。

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