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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

生ポアニキ

生ポアニキ (オーバーラップ文庫)

不登校で孤独な生活を送る木村ユースケは、カウンセラーの勧めで新たに設けられた『恋愛生活保護』を申請した。これで相性の良い自分好みの女の子が現れて、幸せになれる…はずだったのだが、約束の日、家に来たのは女の子ではなく、一糸まとわぬマッチョな“アニキ”だった!一方で本来現れるはずの鳳来寺ユリは転校生として現れるも、ユースケの好みとはことごとく違う。家に住み着いたアニキ、ユースケを拒絶する転校生、そして秘密を抱えて近づくクラスメイト・松笠アザミ…。謎が謎を呼び、アニキの汗がほとばしる!果たしてユースケに恋人は出来るのか!?全ての答えは筋トレの先にある!少年少女と一人のマッチョが織りなす健全なる物語。ハイテンション・マッスル・ラブコメここに交付!!

古今東西、自分と違う価値観の人と出会い変化する主人公の物語はたくさんあるし、現実にもたくさんある。異世界ファンタジーモノだってある意味その路線と言ってしまえばそうだし、突然宇宙人のヒロインが落ちてきてなモノだってその方向。
しかし、この本において突然出会う別の価値観の人は「アニキ」。宅急便でやってくる、パンツ一丁の「アニキ」。

生活保護の充実しているちょっと先の未来っぽい世界、ヒッキーで学校も不登校気味の主人公は、カウンセラーのすすめにより『恋愛生活保護』を申請する。彼女も出来てウハウハの生活が始まるぞ、と思った主人公のところに宅急便で届けられたのは、ムキムキマッチョの「アニキ」だった、という物語。

序盤の、ヒキで人としてクズ気味主人公がとにかくむかつき、読んでて不快。卑屈でクズで、女の子が来たらどうするかと考えているあたりの不快感が半端ない。
そんな主人公だけれども、恐らく間違いなく手違いで現れた「アニキ」と共に筋トレしたり、心を鍛えられたり、お弁当も持たされたりとしているうちに次第に性根を叩き直されていく。
隣に住むようになった本来生活保護できたと思われる少女ユリとの蛟劉もあって、少しずつまともになっていく。

アニキのキャラが読んでて面白いです。
物語的にはたまによくいる、主人公とは全く違う常識と倫理観で生きているのだろうキャラだと思います。ファンタジーにいる、ビキニアーマーみたいな一般現代人の目から見たら恥ずかしいだろう服を着ている女騎士に近いものが有る。あれと同じ、違う世界戦にいるだろう人です。
アニキの指針とされているものは「筋肉」。全ては「筋肉」。そして、言うことに何故かいちいち説得力がある。

「わかるか、ユースケ! どんな奴だって、マッチョになれば……マッチョなんだ!! 筋肉は――!!」
「――差別……しないッ!!」
 言われてみれば、そうだ。確かに身長や髪型や、顔付きがどうとか関係ない。
 僕らは、街でマッチョを見る時……マッチョだとしか思わない。
 凄いマッチョかそうでないマッチョかしか、考えない。それをイケメンかどうかなんて、考えない……!!

この謎の説得力やばい。

物語的にはまだ続きそうな雰囲気なのですが、2巻はまだ出てない様子。
恋愛生活保護の相手がどのように決まるのかのあたりだとか面白そうなので、もっと詳しく読みたいなーと思いました。

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