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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

となりの魔王 襲来編

となりの魔王 襲来編 (ビーズログ文庫アリス)

トマト泥棒! まさかの聖剣紛失!? おかしな勇者、来ちゃった。
平凡な田舎町に暮らす、平凡な女子高校生の瀬野夏織。
眩しい日差しの中、畑へ収穫に出てみれば、銀色甲冑姿でトマトを貪り食う――勇者がいました。
「うわー! 誰か! おまわりさん!」
「待て! 俺は世界を光に導く選ばれし勇者である!」
おかしな魔王様とツッコミ女子高校生が過ごす町に、まさかの勇者襲来! そして2人目の魔王まで登場!?
大混乱のハートフル非日常コメディ・第2弾!

やばい(いろんな意味で)。

前の巻の感想はこちら。

morelovelike.hateblo.jp

あらすじ通りの襲来編。というか襲来編ってサブタイうまいな~と思います。
襲来したのはあらすじ通りの勇者だけではなかった。とはいうものの、カオリの周囲の平和もそこまで脅かされるほどのものじゃなかったなーと思います。

新登場キャラの勇者は盛大にアホの子ですが、それと勇者の世界の魔王とのコンビがいい味出してて好きです。
勇者のほうの世界の魔王・黄金、完璧にアホの子勇者の保護者となっていて爆笑です。魔王が勇者の保護者をする世界なんてあったのかw 魔王というからには最低限臣下、それに追加してその下の魔物も制御したりしなきゃならない分、面倒見が良かったり気を使ったりできるんだろうなあ。そうじゃないと上のお仕事は務まらないというか。トップのしごとも大変だなあと思います。
そりゃ魔王って多数の者を統べて、∧守らなきゃならないもんな。そりゃ大変だ。そりゃあこっちに保養にも来るなと思います。

勇者は本当にアホの子というか、魔王が逆に現代生活に馴染みすぎてるっていうかw きっと魔王はちゃんとこっちの生活を勉強してから来るんでしょう。じゃないと、勇者みたいに無賃乗車とかしかねん。

 特に隣人として暮らしている魔王のほうは掟や約定を重んじる傾向にある。マナー違反どころではない犯罪行為を到底許すはずもなく、今にも斬って捨てると言い放ちそうな眼光を湛えている。
「軽率にして悪質。勇者の選別を仕切り直すべきではないか。世が荒れるぞ」
「な、何故そこまで言われねばならん。それほどの大罪か?」
 勇者は本気で困惑していた。魔王二人による、屑を見るような反応がまるで理解できないらしい。

このあたりの勇者と魔王の感覚の違いがパない。完璧に異文化交流。

 

そしてもう一人の襲来者であるカオリ父、爆笑しました。多分カオリの言うとおり、ちょっと登場が遅かった。

本来ならば、その反応が当たり前であり真っ当なのだ。
 魔王ね、はいはい、という薄く平たい対応ばかり目にしていたせいで私もいささか見失いかけていたが、かの人は魔王なのである。よく見かける虫か何かの一種ではない。魔王である。今ひとたび言おう。隣人は魔王なのである。

カオリも気づいたら慣れちゃってたけど、確かにどう考えても魔王というのはビビられるはずの生き物のハズで。むしろなんでこの界隈の人がなんとも思ってないのか、そして勇者に対しては敵愾心があるのか、っていうの、よく考えたら謎だな~って思います。
あれかな、加古に魔王に助けられたことがあるとかそういうのなのかな……でもそれよりも、田舎ならではの「昔から魔王が来ていたからよくわからないけど魔王はよく見る生き物だと思っている」ぐらいの法がありそうな気もする。田舎だし。

毎度のことですが田舎の描写がすごくあるあるすぎて、見ててあーーーー……ってなるあたりが最高です。1巻よりは少なめだけれど、相変わらず田舎描写がさり気なく濃ゆいです。この界隈、ちょっと山登ったらホタルとか出てきそう……。

 

個人的に笑ったのが、

「家臣が主に牙を剝くとはな……身の内を食い破られる思いぞ」
 魔王は鋭い眼光で私を見据えながらも、自らの胸ぐらをかきむしり苦しげな息を吐いた。
「だから違うって」
「そなたが余の明智光秀となるか……敵は本能寺にあり……!」
「意外と日本史詳しいですね」
 一体どこでそういうのを覚えてくるんだ。

魔王めっちゃ時代劇見てますね、しかも絶対テレ東年始時代劇とかその路線も見てるでしょう、本能寺が出てくるって。いや本能寺あのあたりでやったかな……でも本能寺って案外ドラマ化されてるの見ないよね、NHKの歴史番組でさらっとやってるのを見たことがある気がする(そして見覚えのめっちゃある俳優さんが信長だった気がする)。
徳川の8代目が好きな魔王のことだから、そのまま歴史番組にも手を出して見ているのかもしれない。

 

読んでて本当にもうどこもかしこも笑って、相変わらず外出先では読めない本でした。続きが出ることを心の底からお待ちしております状態です。

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