日々放置プレイ

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ばけもの好む中将 弐 姑獲鳥と牛鬼 (集英社文庫)

ばけもの好む中将 弐 姑獲鳥と牛鬼 (集英社文庫)

怪異大好きの変人中将・宣能に気に入られてしまった青年貴族の宗孝。「泣く石」の噂を確かめに二人で向かった都の外れで出会ったのは、妖怪ではなく何やら訳ありらしい赤子。成り行きで預かる事になった宗孝だが、その子は中将の隠し子かもしれず…。しかも姉たちの追及に対して苦し紛れに自分の子だと答えてしまったため、事態は更にややこしい方向に!?平安怪奇冒険譚、第2弾!

1巻の感想はこっち

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ばけもの好む中将シリーズの第二弾。前回は短篇集だったのだけれども、今回は短編と中編でした。

中編は、あらすじ紹介にもある通りのわけありな赤子を拾ってしまった宗孝らが、その赤子を何とかしようとする話。中将の隠し子かもしれないから無碍にどこかにやるわけにもいかないと思った宗孝が、頑張ってあちらこちらに奔走しつつ、初草の君ともし本当に中将の隠し子だとしたら母親は……? と首を突き合わせ首かしげ、といろいろ忙しい。
中将に対して、もし本当に自分の子だとしたらそれを隠しつつ巻き込むなんて……! とちょっとした怒りを持ちつつも、彼のことを心配しているような宗孝がやっぱり良いやつで素敵でした。

宗孝の怒りの成分は、何割かは自分が相手のことを信頼しているのに相手からは信頼されていないように思えたからっていうのがあるんだろうな。宗孝はそうやって簡単に他人のこと心配するし首突っ込むし「自分の子です!」って言っちゃうようなお人好しのところがあるから、きっと物語になっていないような部分でも面倒事に巻き込まれていそう。
いい人なので、いい人的やりかたで知人を増やして、気づいたら出世していた……? ぐらいの出世をして欲しいです、宗孝。
頑張れ宗孝、頑張れ苦労人。彼みたいな人は大好きです。

全体的に中将の出番が少なめなんですが、その分宗孝と初草の君の頑張りっぷりが好きです。
面白がりつつ本当に自分の兄の子だったら……? と気にしている初草の君も可愛いし、彼女のことを心配しつつ本当に中将の子だったらどうしようと駆けまわりながらと忙しい宗孝も面白い。初草の君は普段のやっている事柄が結構子供っぽいし、今回の中将の子供だったら? という件に関してもかなり子供っぽい考え方をしているので、その分宗孝が大人らしく慌てている様子が歳の差を感じました。
宗孝と初草の君はこのまま良い友人でいてほしいなあ。

最後の牛車によるカーチェイスは見もの。というか、牛車ってカーチェイスなんてできるものなの? むちゃくちゃだけれども面白かったです。

今回もまたしてもかっこいい十の姉上がでてきて素敵でした。これは良い姉上。

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