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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

江戸剣客遊戯 (1) 侍ふたり、跳ねて候

江戸剣客遊戯 (1) 侍ふたり、跳ねて候 (新時代小説文庫)

時は江戸時代。
気楽な浪人隆志郎は、今日も金稼ぎのことを考えつつ、きな臭い火事を見に来たところ、男たちに囲まれている老人と少年を助ける。金の匂いがすると思った隆志郎は、そのまま彼らを自分の長屋へと匿うこととする。 戦い好きの江戸詰侍虎之介は、自らの主君より、落胤を守れとの命を出される。しかしその直後、別の家臣より平和のために落胤を殺せと命じられる。 ここまでくればわかることだが、虎之介が殺せと命じられた相手は隆志郎の匿う少年。性格の合わない侍二人が出会い、大名家の落胤と次期当主を巡る陰謀と戦いと金稼ぎの物語が始まる。
和風、シリアス、バディもの、少年の成長譚。

 

面白かったー! 性格の合わない二人の言い合いというものが大好きなのでめちゃくちゃおもしろかったです。

「信用できないのは仕方がない。それを前提に話そうじゃないか」
 浪人は悪童のように邪気満々の顔になる。
「的場親子の身柄は、私が人質として預かっているということでどうだ?」
「なんだと? 意味がわからん」
「面倒臭いから、私が極悪人ということでいいよ。だから、金を用意しろってこと。金をだせば、ふたりを引き渡す」
 虎之介は啞然となった。
「それなら、柊殿も動けるだろ?」
「なんでそんな話になる?」
「貴公が人質のために金を工面して私に会いにくる。それで、貴公がふたりのために働いたことの証にしてやろう。私は的場殿と貴公を引き合わせる。貴公らは対面を果たし、私は金をもらってめでたしめでたし」

こういうあからさまに金稼ぎしたいです~って見せつつの会話とか、それに対してのなんだこいつは……的反応最高に好きなので、読んでてもうめっちゃ楽しかったです。

「では、いこうか。虎の字」
「いま、なんと言った?」
「貴公の名、虎之介だろ。だから〝虎〟の字」
「勝手に人の名前を約すな」
 (中略)
「いくぞ、〝隆〟の字も」
「隆の字ってなんだよ」
「貴殿、あの娘にそう呼ばれていたではないか」
「流星だ」
「なら、隆の字でいいではないか」

こういう、やられたらやり返す風味のところも大好き。

物語はご落胤の新伍を、虎之介は守りつつ、隆志郎はどうすれば金になるかなーと考えつつ物語が進行していきます。
個人的には、この新伍の成長譚としてもすごく面白かったです。

最初はへなちょこというか、あんまり頼りにならなかった感じの新伍が、覚悟を決めて最後は自分が当主になると言い切るまで、その流れが最高でした。
そして新伍に自分の部下にならないか的に誘われた虎之介が「それが当主の命令ならば」と返すあたりも、新伍の頼れる人を選ぶ感じと虎之介の友達いなそーな雰囲気w出ててすごく好きです。

戦闘大好きな虎之介がすごーく好きです。
隆志郎が散々地の文で言いまくっているけれども、確実に生まれる時代を間違えてきている。戦闘大好き、戦いとなれば迷わず突っ込んでくるしそれだけの腕もある、しかし戦うの大好きすぎて作戦とかほっといてホイホイ突っ込んでくるアレな人。
生まれる時代があと数百年? かな? 物語が江戸時代だから数百年で合ってるかな、ずれてたら、どっかの武将の下でたのしそーに戦してそうだなと思いました。でもその時もあんまり指揮官の言うこと聞かないで勝手に動いて怒られてそう。

もう一人の主人公である隆志郎もいいキャラしてます。
お金儲けの話には飛びつくし、吉原の後宮花魁を見受けして嫁にするなんて突拍子もない話を口にする。その割に同じ長屋の女の子・お里さんにも優しいとこも結構ある。こういう男に落ちる女の子多そうだな~という感じがしますw
その癖、ラストシーンで何かでかい過去がありそうな雰囲気出してて、なんかもうめっちゃ気になる。

二人の仲が悪いながらもというか全く信用してないながらも戦闘時には最低限の共闘をするあたりだとかとても好き。読みながらなんとなくされ竜を思い出したりしてました。

2巻も一緒に買ってたので、この二人の活躍を早く読みたいです。 最後に隆志郎がなんだかめっちゃ裏がありそうな雰囲気だったこともあって続きがとても期待。

 

調べてみたら作者さんはラノベも書かれてた人なんですね。気になるのでそっちも読んでみたいです。気になる本がざくざく増える。

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