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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

ばけもの好む中将―平安不思議めぐり(1)

読書 読書-歴史小説

ばけもの好む中将―平安不思議めぐり (集英社文庫)

十二人の姉を持つこと以外平凡な貴族である宗孝がある日出会ったのは、外見イケメン家柄もよく他人への対応も良いという完璧な貴公子であるはずなのに、化物が好きという変わり者な点がある青年・左近衛中将宣能。ちょっとした怪異絡みの事件で彼と出会ってからというもの、お化けは怖い宗孝なのに、気付けば彼に引っ張られて(物理)怪異絡みの事件に付き合わされる。
どこぞの建物に化物がいると聞けばそこへと行って化物を待ち、どこぞの稲荷神社に鬼女が出ると聞けば夜中に出向いて鬼女を待つ。そんな中将と、平凡な貴族宗孝と、そして宗孝の十二人の姉の物語。 連作短編、平安、男二人のバディ物っぽい感じ。

 

すげー怖がりのくせして中将に気付けば引きずられて太刀持ってついてくる宗孝が非常にアホ可愛い。太刀は化物には通用しないんじゃないかと思いつつそれでも持ってきちゃうあたりが特に。宗孝は全力でシスプリ主人公状態ですね、シスプリは妹で宗孝は姉が十二人だけど。
中将は、全体的にまともっぽいのに怪異絡みに関してはめっちゃアレだし、そのアレな部分も周知されているので、アレなところ含めていいやつだと思われてるんだろうなーって感じ。
全体的に軽いミステリーっぽい雰囲気もあって、この物語のラストはどうなるんだろうな~って気になる雰囲気で進めてくれるのが読んでて楽しい。

気になったのは、だいたい全部の事件が主人公宗孝の姉絡みだったってこと。以前読んだナミヤ雑貨店の奇蹟は小さなご町内の雑貨店の物語だからわかるけれど、これはちょっと世間が狭すぎじゃあないだろうか。水干の少年はある意味なるべくしてなった物語だけど、それ以外はあまりにも世間が狭くないだろうかと気になりました。
逆に言えばそれ以外は気になる所も全然なくて、文章もちょっと現代っぽいめで読みやすいし、わかりづらい部分もさりげなく説明が入っているので読みやすかったです。

結局、怖いものは人であるけれども、何よりも深いのは人の思いである、という感じの話でした。
個人的にお化けはあんまり好きじゃないので、ガチの化物が出てこなくて良かったです。本当に良かったです。

キャラ設定が非常にツボだったし、中将が今後無事本物の怪異に出会えるのかが気になるので続きが期待です。

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