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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

荊姫と嘘吐きな求愛

荊姫と嘘吐きな求愛 (ルルル文庫)

国王直属のスパイであるヒロインアイリーンのところに部下として連れて来られたのは、勘がよく他人の心を読むのに長けている男・ヴィル。しかしアイリーンは生粋の男嫌いで女誑し。部下に男なんてやってられるかというアイリーンに、ヴィルは「好きになっていいか」などとのたまう。蹴倒すアイリーンだがヴィルは気にしない。そんな中、二人に対し、最近起きている少女誘拐事件が持ち込まれる。

ドSとドM、下克上と聞いていたけど、どっちかっていうと気位高くて男嫌いでまっすぐなヒロインと、退屈を持て余して誰かにまっすぐ構って欲しくてたまらないヒーローって感じでした。子供っぽいわけじゃないんだけど、誰か自分を心からかまってくれる人を探していたって感じ、ヒーロー。でもヒロインが少々暴力的というか気位高いというか女王様なかんじはとてもするw

 尻をついたままぽかんとしてこちらを見上げた彼の胸の辺りを、アイリーンは容赦なく素足で踏みつけ、軽く身を屈めて顔を近付けた。そして凄艶な微笑みを浮かべる。
「それは奇遇ね、私も生意気な男は大好きよ。好き過ぎて踏みつけたくなるから今すぐ私の視界から消えてくれないかしら」

このあたりが圧倒的にw

ヒロインであるアイリーンの男前っぷりがとにかくかっこよかったです。
彼女のところにいる部下の女たちは、大抵何かしらの事情持ち。しかし、彼女らに事情があるのをわかったうえで、アイリーンは部下として置いている。彼女たちに何があろうとも関係なく、自分が信用したんだからおいているんだと言い切るアイリーンがめちゃくちゃかっこよかった……。これは女も惚れる。
同じノリでヴィルにも好きになっても良いと許しを与えるところがめちゃくちゃカッコ良かったです。男前でもあるし、でもどっちかっていうと女王様というほうが近いかも。「人生をかけてお前を信用したのよ」というあたりがすげーカッコ良かったです。

そして彼女の女誑しっぷりがたまんないですw

「お使いを頼んだのは十代後半の女性で、声が綺麗で、心根も美しくて、傍にいるだけでうっとりしてしまう天使のような優しさを持ちながら、女性であるあなたですらときめいてしまうような凜々しさと格好良さを併せ持つ、超絶美女ではない?」
「あ、その人です」
 ぽっと頰を染めて、その女性は肯定した。

部下も部下ならば誑し込まれた彼女も彼女だった。

話のシリアスっぷりや、アイリーンが絆されてからの潔さ、ヴィルの地味に腹黒いながらも良いかんじの男っぷりがすげー良かったです。あんまり下克上感はしないのは、結局ヴィルがアイリーンの尻に敷かれる事を選んでるからかな。でもすごく面白かったです。
下手に続くよりもこれでぴしっと終わりって感じのほうが似合うのかな。同じ作者さんの別作品が読みたくなりました。

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