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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

姫の婿とり 始まりはさかしまに!

姫の婿とり 始まりはさかしまに! (ビーズログ文庫)

姫の婿とり 始まりはさかしまに! (ビーズログ文庫)

男女逆転、姫と侍モノ。姫として育てられた主人公千芳(♂)と、当主となるために育てられた漣吾(♀)。
どうしても婿をとれと言われた千芳が、そんなんできるか! と城を飛び出したが野盗に絡まれ、絶体絶命の大ピンチ。そこへ現れたのが、千芳の婿候補として以前顔を見たことのある漣吾。颯爽とイケメンな感じに千芳を助けた挙句、漣吾が実は女であることを知ったのだからそのままにはしておけぬと千芳を自分の屋敷へと連れ帰る。千芳が漣吾より強くなるまでという期限付きで漣吾の屋敷まで置いてもらうことになった千芳は、男の名前を名乗り、漣吾に男としてビシバシと鍛えられるようになる。

タイトルでなんとなく男女逆転モノかな? 面白そうだな? と読みたくなっての購入です。Kindleって予約購入できるんですね。有り難い。
男女逆転だけれども、女々しい男装女子もいなければ、突然格好良くなる女装男子もいない。それぞれが女子として男子として生きてる感じ。

主人公千芳が、可憐なお姫様で可愛くてたまりません。気合をいれようとすればするほど女言葉になる主人公のお姫様っぷり。今まで深窓の姫君として、女として生きなければ死んでしまうからということで女性として生きてきたために、女言葉が骨の髄まで染み込んでいる千芳が可愛いです。

「いや、違っ……違わないけど! だから、その、い、いやらしい意味じゃないのよ!? 太ってるとか、ぜい肉って意味でもないわよ!? なんかこう……とにかくふわってしてて、ああ漣吾殿は女子なんだって思っちゃったのよ……! あんなの他の奴に触らせられないでしょお!?」

このあたりの、ガチ混乱すればするほど言葉が女言葉になってってるの可愛いw 素が見えれば見えるほど、どんどん可愛くなっちゃってるのがたまりません。
千芳が城にもういられないと思った理由が声変わりが始まってしまったというのなんですけど、声変わりだとかこういうとっさの時の女ことばだとか、結構ほかじゃああんまり見ないので面白かったです。そういう時こそ男ことばになる! っていうのがなんとなく多い気がしていたので。感極まって泣いちゃうところとか、完璧に女子として生きてきたんだなあというかんじ。そのことこそが、彼にとっての生きるすべだったのはわかるけど、可愛い。たまらん。

そして、ヒロイン千芳の相手役漣吾、こちらは男として育てられた少女。こちらも男っぷりが堂に入っていて、とっさの時ほど格好良く男らしくなるところがたまりません。最後の最後、産みます! のシーンに至っては格好良すぎて爆笑しました。これは千芳も惚れる。絶対惚れなおす。
最後の冬興とのシーン、これは絶対千芳が格好良いとこ見せてきゅんとさせるシーンだろ! と思っていたのにまさかのそこでぱっと出てきた漣吾が最高に格好いいシーンになるとは思いませんでした。なんの迷いもなくためらいもなく、あんたがヒーロー! でした。

個人的には冬興様めちゃくちゃ好きです。主人公にマジボレっぽい感じだったけど、多分主人公母を慕っていたのではないかなあって思いました。それと罪悪感もあったんだろうなと。かわいい人。
一応領地乗っ取りとかかましてましたけど、本人的には姫も手に入れたくてたまらなかったし、千芳を襲いに行ったのも結構本気だったんじゃないかなって思います。千芳男だけどw
全力勘違いキャラと言ったら冬興は怒りそうだけれども、可愛い全力勘違い暴走キャラでした。ある意味この話のヤンデレ枠だったかもしれない。いつか彼も報われて欲しいです。あと、冬興様、千芳の母救出の話でなんとなく羽柴秀吉を連想しました。お市浅井長政の城から出してくるときのエピソードを。

男女逆転戦国時代モノといえば、信長が女で帰蝶が男だった、藤原眞莉の「帰る日まで」を連想しましたが、あれと違って最後まで千芳生きてて良かったです。帰る日までだと最初の話で信長が死んで、あとは帰蝶が天下布武をする話になるからな……。いやあれもめっちゃ好きですけど。

すごく面白かったし個人的にツボだったので、今後も先があったら読みたいです。

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