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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

化学探偵Mr.キュリー(1)

読書-文芸書 読書

化学探偵Mr.キュリー (中公文庫)

化学探偵Mr.キュリー (中公文庫)

理系准教授Mr.キュリーこと沖野准教授のところへ、庶務課新人の七瀬が事件を持ち込むことから始まるミステリー短篇集。
化学探偵なんて書いてあるから難しめの化学の知識が出てくるのかとおもいきや、かろうじて周期表を頭に思い浮かべられるぐらいの人間でも楽しく読める日常ミステリーでした。
出てくる事件は、あらすじにある通りの構内突然穴発生事件、教授の髪の毛から発火事件、ホメオパシーに騙された主人公の叔父叔母夫妻を助けろ事件、ゆすり事件。そのどれもをさらっと化学で解決する話です。

一応理系っぽいとこにいたのですが、沖野准教授の研究室がとてもわかる……その描写で雰囲気がとても良くわかるぞ……という感じで無駄な親近感がありました。そうなんだよ理系のしかも化学系の校舎ってなぞの怪しげな匂いがすごくするんだよ。しかもどこか薄暗い感じがして。脳内で、自分のいた大学の化学系教授たちのいる校舎を思い浮かべておりました。
しかし沖野准教授は、理系の小説のステレオタイプな人の話を聞かないエキセントリック系じゃなく、ちゃんと主人公七瀬の話を聞いてくれて付き合ってくれる、面倒見の良い人で。ミステリーの探偵役にあるまじき良い人っぷりでびっくりしました。理系の研究者というよりも教鞭をとっている人という雰囲気。理系のガチガチの教授系だとたまにマジで話が通じない人がいるので、すごくまともなタイプの人だなという印象でした。

主人公の七瀬は、好奇心旺盛でどこにでも首を突っ込みたいと思うタイプなあたりとてもミステリーのキャラに向いてる子でw 大学の庶務課新人というあたり、なんだかとても頭の下がる人だなあと思います(過去散々ご迷惑をお掛けしたので)。
きゃっきゃと若くて今どきの子っぽい雰囲気ですごく好き。

ホメオパシーの話と、発火事件が好きです。
ホメオパシーの話は、そりゃあ砂糖玉ごときで治るわけ無いだろ……と思いつつ、似たようなやつにはまりかけている人が知り合いにいるので、洗脳のくだりなんかとても興味深く読みました。そういう人たちって権威に弱いんだよなあ。そういうのなんとなく知っているので沖野准教授のさらりとした手法にすげーーーとなったり。
発火事件に関しては、ああこれカツラキラーって絶対引っぺがす法だわ……引剥がしまくっててキラーよばわりされている方だわ……と読んでから震えました。

すごく面白かったのですが、主人公が大学庶務課の子とはいえ、さすがに全体的に全ての話が大学に集まりすぎだなーとは思いました。人間関係狭すぎ! というか。
同じく人間関係が狭いと思ったナミヤ雑貨店の場合は小さな雑貨店に手紙を出しに来る人たちの話なので人間関係狭くて当然なのですが、この本の場合は最後のアイドルゆすり事件のゆすり野郎が学生なのはちょっと狭すぎ……となりました。

続きもでているようなので、早く読みたいです。

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