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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

あくまで静かなファンタジー「からくさ図書館来客簿 ~冥官・小野篁と優しい道なしたち~」

京都の一角に佇む「からくさ図書館」は、優しげな図書館長の青年と可憐な少女とが二人きりで切り盛りする、小さな私立図書館。紅茶か珈琲を味わいながら読書を楽しめる、アットホームなこの図書館には、その雰囲気に惹かれて奇妙な悩みと出会ったお客様が訪れる。それぞれに悩みを抱えるお客様に、図書館長・小野篁が差し出すのは、解決法が記された不思議な書物で―。悠久の古都で綴られる、ときにほろ苦く、けれど温かなライブラリ・ファンタジー。

全体的にふわっとした物語でした。
図書館という場所を隠れ蓑に、彷徨う幽霊をうまいこと天道に行かせる二人組のお話。

 

個人的に笑ったのは、彼女に持っていくための料理があんまりにも美味しそうな匂い漂わせていたから取り憑かれてしまった青年。そんな理由でかよ! というのと、一つ前の話が比較的シリアスだったのでその反動で爆笑しながら読んでいました。
食いたいという未練も強いと現世に幽霊状態で残っちゃうんだなあとしんみりしつつ、その幽霊の姿といい現世に未練あるのはわかったけど食に対する欲求強すぎだろ! と笑いました。
知ってる場所が出てくると嬉しいもので、以前京都に行った時に見た錦市場が出てきて嬉しかったのもあります。

物語的に好きなのは4話目。建築家になりたいが家庭の事情で住職にならなければならない大学生の話。住職にならなきゃいけないという決定事項と建築界になりたいという夢、どう折り合いをつけるのかと思いましたがこれはいい感じに落とし所を見つけた感じ。
自分の大学の教授にも住職しながら教授してる人もいたし、お坊さんてそれなりに副業可能なのかなあ、とか思いながら読んでいました。
この話で謎解きとばかりに時子と篁の話が出てくるのですが、個人的にはあんまり無くともよかったなあとか思っちゃいました。この物語自体にもそこまで関わってくるわけでもなし。

 

外見十八前後の少女な時子のが元々上の立場だったために、外見二十代後半の篁のほうが敬語を使うというちょっと不思議な感じのコンビが可愛かったです。
時子はツンデレというか、篁に甘えているんだろうなって感じが可愛いです。篁だったら絶対に自分のこと嫌いになったりなんてしないし! という感じで、甘えがてらの蹴飛ばしだとか甘えがてらの言うことのきつさだとか、そういうのが全部根源が甘えなんだなーという感じがして可愛らしいです。
篁もそれに対して楽しげに対応していて、あーいいコンビだなあと思いました。
平安だとかの時代のことについてはとんと無知でして全く知らなかったのですが、どちらも歴史上に本当にいた人物だったんですね。教えていただいたのですが、ある程度はまらない程度に調べたいと思います。

 

読んでいてやさしい物語だなと感じました。
なんとなく思ったんですが、和風ファンタジーってこの間のよろず暗やみ解決屋といい京都が舞台多いですね。

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