日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

王子降臨 (ガガガ文庫)

戦国の荒野に「王子」降臨!!

「美気」
それは、限られた者しか持ちえない、無限の力。
あらゆる事象を魅了する、愛の力。
人々の希望を呼び起こし、様々な奇跡を具現化する超常の力――。
この宇宙のどこかには、そんな力をもった者もいる……。

ときは戦国。
空は哭き、地は痩せ、人心は乱れていた。この世は、正に地獄であった。
人々は、渇望していた。
この末世に、救済をもたらす存在を。正義を導く救世主を!

そして「王子」は舞い降りる。希望をもたらす光と共に。
あらゆる理不尽を覆す、麗しき「美気」に包まれて。
この地球に落ち延びた、母星の姫を捜すため、王子はこの地にやってきた。

着陸した「王子」に一目惚れした少年・鳶丸とともに、「王子」の「姫」を捜す旅が始まる。
金髪碧眼、長身痩躯の麗人は、戦国の世で何を為す?
行く先々で巻き込まれる事件の中で、王子は光を振りまき続ける。
全ては世のため人のため。

「でも、それじゃあ、王子の希望はどこにあるの……?」
隣の鳶丸は問いかける――。

超・新感覚☆時代劇!
ここに開幕!

第7回小学館ライトノベル大賞・優秀賞受賞作!!

 

あっこれはガガガ。

ものすごくガガガ、っていうかガガガでしかありえない系統のラノベ。他のレーベルで突っ返されそうな、とてもガガガ。

ガガガの新人賞もこれで全部出終わりかと思うと寂しいが、しかし一番の隠し球ぶっこんできたなという感じ。講評にあった

『王子降臨』は文章力や基礎力がダントツだと思いました。

の時点で何が来るかなと思ってたけどこうきたか。

 

文章力はすげえ、ネタがひでえ

この一言に尽きる。内容はあらすじ通り。あらすじが出た時点でこれは絶対つりだろと思ってたけどそのとおりだった。

とにかく美しいどこかの星から来た「王子」(本名不詳)と、彼に惚れてるショタっ子鳶丸。王子の良い人っぷりをちょっと面倒とも思いつつ、彼に惚れてるが故に世話焼いちゃう鳶丸可愛い。嫉妬むき出しにするあたりなんかすごく可愛い。

とまあ、BL。ショタが青年を好きなBL。

 

内容自体はとにかくすごいひどい。「すごい」と「ひどい」が共存してる。

冒頭でショタがごろつきに襲われて喘ぎ声あげてたり、妙にショタの太腿が強調されてたり、ショタが全裸で荒縄で縛り付けられたり、また別のショタたちがもじもじ太腿をすりあわせたり、なんだこれは。

ただ、そんな内容なのに読ませる文章が更に凄い。ネタがひどいのに文章と構成がうまいからつるっと読んじゃうんだよね。するっと最後まで読んじゃった。

「そんな男のことなんて忘れさせてやるぜぇ……なぁんつって」

 男の厚い唇が、鳶丸の耳朶を噛み、脂ぎった左手が、鳶丸の熟れた果実のような太腿を好色にまさぐりだす。右手は、胸元に侵入し、蕾のような乳首をいじくりまわす。

「やめ……はあっ……」

 鳶丸の可憐な口から喘ぎ声が漏れた。

このあたりとかひどい。当然だけど鳶丸は男。

基本的に敵役の台詞がしょぼいっていうかぺらいっていうかそんなかんじなのに、なのになぜかこの内容だしありかなーって思わせちゃう。ひどい。

 

このノリとこの文章のまま最後まで突きぬける。マジでこのままいくの? 途中からシリアス展開になったりしない? →そんなこと全くなかったぜ!!!!

 

とりあえず買っとけ

個人的には浅井ラボと同じような系統かな~とも思ったんだけど(キャラを躊躇いなくさくさく殺しちゃうとこ、たっぷりの容姿描写)、なんかそういうレベルじゃなかったわ。単純にねじが二本か三本ぶっ飛んだ素晴らしいラノベだった。

何かバカラノベが読みたいという人にはおすすめ。私は思いっきり笑わせてもらった。ただし暫く読み返すつもりはない。

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