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日々放置プレイ

読んだ本と見た舞台の感想

黒鋼の魔紋修復士1 (ファミ通文庫)嬉野秋彦

★★★☆☆ 読書 読書-ライトノベル

神聖同盟”に12人しかいない、憧れの“神巫”に任命された少女ヴァレリア。しかしその美しい肌に刻まれた“魔紋”を委ねる紋章官は、よりにもよって男、かつ超性格の悪い少年ディミタールだった。純潔の肌を男にさらす乙女心と、各々の立場から対立してしまう二人だが、そんな彼らに初仕事となる任務が与えられる。それが“贖いの主”たる神、レドゥントラを巡る壮絶な争いへ続くとも知らず…。妖艶な“紋章魔法”が世界を彩るファンタジーアクション。

 ファンタジー、ボーイミーツガール。
 体に紋を刻みつけて魔法を使う世界で、刻みつけた少女と彼女の紋を修復する役割になったおつきの少年の話。

 合わない二人が次第に距離感近づいていく、というよくあるタイプの物語。ツンケンしてる女の子と無愛想な男子というあたりもまあ見るっちゃよく観るタイプかも。
 初指令でやらなきゃならないことがあるのではと気合をいれるヴァレリアに対し、これはただの経験を積ませるための仕事であると冷水をぶっかけるディーの冷静なところが良い。そこでヴァレリアが引き下がるわけがないのが読んでてまあそう来るよな!って感じで好き。

 個人的にはヒロインであるヴァレリアが可愛い。いちいち「~~だし!」っていう口調可愛いなあw 一歩間違ったらうざさ大爆発みたいなキャラなのにギリギリ可愛いラインを保っていてとても良い。世間知らずだし無茶しいだけど、自分が足りてない部分は自覚してなんとかしようと出来る所がすごく可愛いな。
 ただ作者さんが同じ彼女は戦闘妖精を一度挫折したことがあるので今後大丈夫か心配。戦闘妖精はさつきが苦手すぎて途中で投げてしまった。ヴァレリアは今のところとにかく可愛い! 可愛いしか無いけど不安っちゃ不安。
 結構いろんなところで、中盤あたりから二人はラブラブだとかイチャイチャっぷりが良いだとか聞くのでなんとかそこまでたどり着きたい。というかディーがどうデレるのかは楽しみ。

ヒーローは眠らない (富士見L文庫)伊丹央

★★★★★ 読書 読書-ライトノベル

大手映像制作会社・東光で働く宮地麻由香は、ある日突然、子供向け特撮ヒーロードラマのプロデューサーに任命された。シリーズ人気は右肩下がり。視聴率次第で打ち切りもあり!?おまけに「あなたにとってヒーローとは?」なんて、いきなり言われても。スタッフ間の軋轢、スポンサーからの圧力、ネット炎上に監督の隠し事―数多のトラブルに晒されながら、番組成功のため奔走する麻由香は、果たしてヒーローを見つけられるのだろうか…?また明日頑張る元気をくれる、痛快ワーキングストーリー!

 お仕事モノ、特撮。
 東映特撮を舞台にし、戦隊モノを作ることになった主人公の物語。最早隠すつもりもなくほぼほぼ東映で戦隊なのだけれど、一応東光という会社で戦軍という名称に変えられているし、作中では放送時間も別だし他に東映や円谷という会社も名称だけは登場する。

 もともとはカクヨムの小説コンテスト出身のようで、そちらでもだいたい読めるぽい。ウェブ版未読なので違いはわからず。

kakuyomu.jp

 めっっっちゃくちゃ面白かった!
 特撮でスタッフさん好き? 白倉Pとか武部Pとか大森Pとか名前言われてわかる? じゃあ多分面白がれるよ読もう! 今年の脚本家は合うねとか今年は知らん脚本家だな~高橋さんって何書いてた人とか思う? なら楽しめるよ読もう! 一部の掲示板なんかで起きるバレ情報に思うことある? なら楽しめるよ! 読もう!!
 これは作者さんはもしかして内部の人なのかな? とちょっと思うぐらいには詳しかった。突然Pに決められたもともとビデオ作品を作っていた主人公、連れてこられた理由は最近の視聴率の低迷、新しい風を連れてこようとか言う理由。長寿番組だから打ち切りなんて無いだろうと思われてたけど実は打ち切りありのやばい現場。過去作を見てこの監督が良いと思って引っ張ってきたら、性格が悪すぎてスタッフからの評判は最悪の監督。オーデで出てきた若手俳優たちはなんかやばいのが混じってる。読んでてあ~……とかあー!とか妙な声が出る変なリアリティ。
 物語のクライマックスは、ネットにあがるバレと炎上の話。よく某掲示板などに出てくる放送前バレだの何だのかんだの。誰がやった、誰のせいだ。この情報は一体誰が。そんなあたりにも話は伸びる。

 個人的にはそのクライマックス付近、ネット炎上に関しての話は面白くなかったかな……。お前かよというかお前今更話に関わってくるの? みたいな気がしてしまった。
 それよりも若手俳優オーデと監督にしごかれる若手俳優あたりが読んでいて面白かった。監督がきつくて何回もリテイクさせられて俳優たちも監督に対して反発を持つのだけれど、監督が編集した1話を見て一気に好感度がだだあがるあたりがもう。最高。
 めちゃめちゃ監督にしごかれまくってたブラック役の役者さんが一番監督に懐いていて監督を信頼していたあたりなんかもすごく良かった。

 読んでいてなんとなく監督にモチーフがありそうな気がしたんだけれども誰だろう。最初は煙草吸ってて外見きついっぽいので井上敏樹かな~とも思ったんだけど、監督だしリテイク多いし一瞬で誰の絵なのかわかるあたりで石田巨匠監督かな~とも思った。巨匠演出、一瞬見ればわかるよね。
 作中で柴崎、山口など微妙に見覚えのある名前が出て来るあたりもすごい楽しい。

 メイン監督はこのまま復帰難しいだろうし、じゃあ今後はなんとかローテ回せるのか? 脚本家が追いつかなくなって遅くなったりしないか? 予算は大丈夫か? などと作中出てくるとは言い切れない死ぬほどどうでもいいことなども気になってしまうので、続きが出るのを期待したいシリーズ。本当に面白かった。